Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

900~1000日連続投稿期間を振り返って 

900~1000日を振り返ってみて、印象的だった本を3冊ほどピックアップ。

 

1.三国志名臣列伝 後漢編/宮城谷昌光

matypoyo.hatenablog.com

三国志といえば、魏蜀呉の3国の話のイメージが強いです。

ただ、その前の後漢のときにどの人々が活躍していたのか?というのを知れる貴重な本となります。ついつい強い武将とかとなると、呂布関羽など、そうそうたる面々を考えてしまいますが、後漢時代にもいるんですよねぇ。

後漢の混乱した時期にどういう人物がどういう想いで動いていたのか?その中で埋没していたのかもしれないけれども、きらりと光る人物がいる。

そういうのを読んでて、どこか元気づけられましたし、力をもらった気がします。

三国志をより詳しくしっていきたい方に薦めたいのですが、文体的にあうあわないがあるので人次第かなと。

 

2.会社を変える分析の力/河本薫

matypoyo.hatenablog.com

昨今よくきくビッグデータ。それをうまく活用するデータアナリストが求められているのがわかる本。

いままでは解析の時間や手法の問題より、統計学を利用して一部から全体を予測していたのに対して、ビッグデータの時代ではいきなり全体を解析することができ、仮説をいれるところが減っていく。

より巧緻な解析モデルを構築できるわけですから、効率はよくなっていくのでしょう。

ただ、どういうデータを対象として考えて、用意していくのか?そこがノウハウとなっていく。つまり、手法うんぬんよりも何をしたいか?何を調べたいのか?その要因はどういうのがあるのか?というのを見据えてデータを取っていく必要がある。

そう思うと、いまあるデータを活用してというのもなかなか難しく、舵を大きく切る際には、ある程度の出血を伴うんでしょう。

そういうのを考えさせられると、いろいろと手立てを早めにうつ必要がでてくるのかな?とも思える本です。

 

3.経営の失敗学/菅野 寛

matypoyo.hatenablog.com

仕事をしていく上で失敗はいやなもの。ただ、そこにきちんと向き合うことの大事さを訴えてくれる本。

本当にがつんと殴られるくらい衝撃的な本でした。

失敗のパターンが書いてあるのですが、大概当てはまって失敗したというのを散々見たり、経験してきてますから。

ああ、あのとき、もうちょっとと悔恨の念にさらされることも。

とんがったのものを削っていくときは、どこかでそれを活かす道を考えないと平凡なものになってしまうんですよね。。。

 

以上で、900-1000日の間で面白かった本です。

他に、沙門空海唐の国にて鬼と宴す/夢枕 獏もあるんですけどね。。。悩ましかった。

 

「1日30分」を続けなさい!人生勝利の勉強法55/古市 幸雄 ~こつこつ続けることが大事なのか。。。~

社会人になってなかなか勉強をする気にならないし、勉強する時間を確保できない。

なので、資格試験前や放送大学の課題やテストのときは直前に怒涛の追い込みをしています。

ただ、このやり方だとなかなか身につかない。

 

1日30分を毎日続けると、合計180時間。

短期決戦で、1日5時間を30日しても、合計150時間。

 

1日5時間を1か月がんばっても、日々こつこつのほうが上。

それが年間レベルで続いていくと、もっと差がでてくる。この差というのは、気づけばあっという間の差になるというわけで。

 

寓話にもありますが、うさぎよりカメのほうがいいということなんですねぇ。

 

短期決戦で一気に行くことも必要な能力だけど、長期計画をこつこつとやっていくことのほうがもっと大事。

 

ただ、そのためには、やりたいことを明確にしないといけない。

漠然と勉強しなくちゃなと思ってやってても、身に入らないし、身につかない。

だからこそ、目的を明確にして、期日を決めて、計画を決める。そこから1日あたりにどのくらい進めていくかを決める。あとは、毎日実行をしていく。

やるときは、おなか一杯レベルにするのではなく、腹八分目くらいにしておく。ちょっと物足りないな、ぜんぜんやれるなの感じを保って進めていく。

 

なるほどなぁ。。。

 

内容としては、当たり前のことなんだけれども、なかなかできないこと。ただ、それをするには、計画をたててそれを実行する。その計画を少し楽なものにしておく。

そういうことが大事なんですねぇ。。。 

敗者復活の「学問のすすめ」: 現代の身分制度を生き抜く知恵/古市 幸雄 ~いろいろと考えさせられます~

現代の身分制度についてというよりも、学問をしろというのを説いている本。

 

学問なんて必要ないと思うことも多々ある。

ただ、就職の時とかに、学歴というフィルターがあったりしますし、どこかで学歴というものが付きまとってくる。

 

個人的に本書でそうだなと思ったのが次のこと。

幸せとは、突き詰めると「選択肢が多いこと」

~中略~

「幸せ=自由の幅が広い」と表現してもいい。

 

選択肢を多く持つ。その中から自分の意志で選べる。そのことを幸せというのであれば、確かに幸せなことなんだなと。

 

例えば、車で、低価格帯を買うのも、もっと別なのがほしいのに、金銭的な事情で手一杯なのを買うのか、意図して購入したのか?では満足感が違う。

 

その選択肢を用意するのとなると、なかなかできることではない。

 

そしてもう一つ。自分の現在のレベルを知るためにも。

失敗するのが怖くて、勝負をしていないのに「やればできる」と思っている大人、狭い世界で井の中の蛙になっている大人は多い。こういうのを「田舎者」と言う。地方に住んでいるから「田舎者」なのではなく、考え方が古い、競争相手の少ないエリアで勝った気になっている連中を「田舎者」と言うのだ。

耳が痛い。

誰しも、失敗はしたくない。だからこそ、準備をしていく。でも、勝負なんて時の運。うまくいくときもあれば、失敗するときもある。

失敗したときにどういう行動をするのか?というのが大事。なにくそと思って挽回するのか?それとも逃げてしまうのか?

そこで大概のことが決まっていくということ。

 

大きなところで戦っていくのも大事だけど、ニッチ産業をあえて狙うというのも手なんですよね。そう思うと、ちょっと納得いかないところもある。

 

でも、勝負から逃げるというのはよくないなと。

勝負で失うものがあるかもしれない。そこからいかに巻き返すか?そういう蓄積が大きな差につながっていくのだなと。

 

 面白い本でした。

敗者復活の「学問のすすめ」: 現代の身分制度を生き抜く知恵

敗者復活の「学問のすすめ」: 現代の身分制度を生き抜く知恵

 

タロットの秘密/鏡 リュウジ ~タロットって歴史が長いんだなぁ。。。~

タロットというと占いというイメージ。

 

読んでて思ったのは、タロットに歴史があり、時々で絵柄がかわっていっているということ。その原因が、作成者の誤読やミスコピーであることもあるらしい。

そして、変わった絵柄が定着することもあるというのが面白い。

隠者の例が顕著かなと思う。

最古のタロットと目されるヴィスコンティ版をつぶさに見ると、マルセイユ版やウェイト=スミス版と構図はほぼ同じでも、手にしている物が違うことに気づく。ヴィスコンティ版で老人が手にしているのは、ランプではなく砂時計である!

なお、このことで、隠者というのは、時の翁であるらしい。

 

それに、そのときどきの社会情勢を反映させたタロットもあるようで、時代とともに変遷しながら世の中に残り続けているというのが不思議。

むしろ、カードに何かしらの意味があると思えるからこそ、何かしらの方向性を見いだそうと、タロットにたどり着く人が多いのかもしれない。

タロットの解釈自体は、ポジティブシンキングで読むというのが書かれていますし。こういう解釈の話がでたからこそ、タロットが心理学と結びついていたりするのですねぇ。。。

 

こういう背景的なことを知ったりするのって、面白いなと思う。

どこか心理的に頼りたくなるものが人によって、タロットなのか、おみくじなのか、はたまた別のものなのか。

どこかタロットってポジティブに読むというのをみると、おみくじの都合のいいところのみを憶えているのと同じような気がします。

 

人間って、心理的に頼りになるものがあると、弱っていてもどこか耐えることができることもありますから。

心理的な支えに昔からなっているのかも。

タロットの秘密 (講談社現代新書)

タロットの秘密 (講談社現代新書)

 

ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ/グロービス,吉田 素文 ~会議を効率よくしないとなぁ~

会議をやっていても、なんか微妙だなと思うことが多々。

どうどう巡りになって、何も決まらない会議だと面倒になってくるので、たまにそのまま会議で発言せずにいたりとかも。

本当はいけないと思っているんですけどね。

 

会議でいい内容を打ち合わせることができると、結構仕事のモチベーションにかかわることが多々。会議っていうのがいかに大事なのがわかってはいるんです。

ただ、そのやり方がいまいちわかっていない。

 

どこかもったいなと思いながら悶々としてたときに、見つけたのが本書。

 

読んでて、なるほどなというより、漠然と思ってたことが書いてあったりしていたので、何度か読み直すつもりです。

それくらい会議が大事だと思わせてくれる本。

 

会議をどうして重要視するか?それは、会議で組織の人間が意見をかわすことで、相互理解が進むから。

そうすれば、組織が変わっていく。

立場や利害の違いを超えて相互理解を図り、合意を形成し、納得のうえで一気呵成に動く。このように強い個が掛け算のように力を増幅させながら協働する組織が「考える組織」です。

この考える組織を作っていくにはどうすればいいか?

日々の会議やさまざまなコミュニケーションの場において、「議論の場を活性化し、議論の質を上げる」ことが不可欠です。

 

結局は、会議のやり方というか、人とのコミュニケーションなんだよな。

 

まぁ、何を話しても理解してくれない人もたまにいますが、もしかしたら、自分たちのやり方がまずかったのかも。

 

少なくとも、会議の仕込みのやり方はしっかりと身に着けておかないとな。

ファシリテーションの「仕込み」とは、「議論の「出発点」と「到達点」を明確にする」「参加者の状況を把握する」「議論すべき論点を洗い出し、絞り、深める」の3点を行うこと。

・ビジネスにおける合意形成には、「議論の場の目的共有」「アクションの理由の共有・合意」「アクションの選択と合意」「実行プラン・コミットの確認・共有」という4つのステップがある。

 

参加者の認識レベルを丁寧につかむ

 

相手の理解状況がいまいち状況がわからないのに、いきなりフルスロットルでいくと大概失敗する。大概というより、確実に。

だからこそ、相手の理解状況の情報を集めたりして、理解を得てもらうのにはどうするかというのに知恵を絞らないといけない。

これはなかなか難しい。

理解状況がどうしてもわからないのなら、分かりやすい資料を用意しておくのが鉄板なのかなぁ。。。

参加者の背景をつかむ。これがなかなか難しい。。。

 

謎とき日本近現代史/野島 博之 ~踏み込んで考えるって学校で習わんかったな。。。~

歴史について、なぜそうなったんだろう?と考える。

そのことの大事さを訴えている本。

 

歴史というのは暗記科目ではなく、そこから知恵を引き出していくのには、なぜそうなったのか?というのを紐解いていく必要がある。

情報がないところは、推定や論理的に考えて導いていく。

その過程で、数学的な考えを身に着けていく必要があるのでしょう。

 

本書では、9つの問いでふれていっています。

日本はなぜ植民地にならなかったか

武士はなぜみずからの特権を放棄したか

明治憲法下の内閣はなぜ短命だったか

戦前の政党はなぜ急成長し転落したか

日本はなぜワシントン体制をうけいれたか

井上財政はなぜ「失敗」したか

関東軍はなぜ暴走したか

天皇はなぜ戦犯にならなかったか

高度経済成長はなぜ持続したか

 

この9つを見ていると、非常に面白い。

 

日本という国がおかれていた地理的条件、国際情勢という2つから考えていっている。

 

この考え方って、少し置き方を変えると、仕事にも十分に使えます。

現状を把握するときに、どういう状況におかれいていたか?それが偶然だったのか?他人の思惑は?とかそこいらまで踏み込んで考えていくことができるようになる。

 

こういう本を読んでいて思うのは、歴史をもう少し早くこういう風に学びたかったなということ。

自分が学校でならっていたときは、受験やテスト、単位のためとなっていたから、暗記で済むものは暗記で考えていたかもしれませんけど。

でも、こういう考えを身に着けておくと、状況把握や思考力があがっていく。研究や探求心も増えていくわけですから。

 

こういう目線で物事を見ていくのって面白いですけど、疑り深い人間になりそうで。。。

謎とき日本近現代史 (講談社現代新書)

謎とき日本近現代史 (講談社現代新書)

 

オロロ畑でつかまえて/荻原 浩 ~村おこしのようなドタバタのような。。。~

いやぁ、おもしろい。

 

ユニバーサル広告社と牛穴村の面々が繰り広げる話というのが面白い。

 

結局、牛穴村の村おこしというのがなんとかなるわけですが、それでもそこまでいくドタバタというか、無理やり感というのがいい。

 

ネッシーを模したウッシーの話がでてきたりするあたり、日本であったイッシーやクッシーあたりを思い出させてくれるのがいい。

タイトルから見る限り、そういう流れになるとは思ってませんでしたけど。。。

今なら、マスコミを使わずに、YouTubeでしょうねぇ。そちらで話題になってから、マスコミがのっかっていくという流れになりそうで。。。

そうなると、もっと早く露呈して、炎上になりそうだなと。

 

村おこしというものがなかなか難しいものなんだなとも思わされます。

自分たちの宝が何なのか?というのがあやふやなまま、まわりの流れに乗せられたりして、失敗とか多々ありそうです。

てっきり、今回の話はオロロ畑でつくるオロロ豆に着目して、その商品で勝負するものかと思いきや。。。

 

そう思うと、高知の馬路村はすごいなと思う。

ゆずに目をむけて、ジュースやゆずこしょうとか、さまざまなゆず関連商品を用意していき、商売していったというのが、すごい目のつけ方だなと。

1998年の作品となると、そこまでの話はなかったんだよなぁと思いつつ。。。

 

20年前の作品なんですよね。

結構面白い作品。続編があるようなので、また読んでもいいのかも。

ユニバーサル広告社の方々の暴走というか、活躍がなかなか面白いですし。。。 

オロロ畑でつかまえて (集英社文庫)

オロロ畑でつかまえて (集英社文庫)