本能寺の変で見つからなかった信長の遺体について、その所在が徐々に明らかになっていく。
いろんな資料をもとにまとめていってるので、読んでてすごく面白い。小説というのは、作者の空想や想いが積もったものなので、それでもすごく説得力があった。実際、考えてみると遺体が不明というのも変な話。やはり誰かが持ち出し、そしてそれを埋葬したと思える。だからこそ、この本が面白いと思えるんですよね。
最終的な結論として、無縁仏の中に埋もれて信長の遺体が存在しているという話に。ありふれたところにこそ、大事なものがまぎれているという視点がすごく面白い。
やはり、歴史小説が面白い。いろいろな想像力がたくましくなり、そして無理なこじ付けがないうようにいろいろとつながっていく。
この本、かなりオススメです。
- 作者: 加藤廣
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/09/03
- メディア: 文庫
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