2009年にみた映画の印象が強くて、チェ・ゲバラの本をとってみました。
ゲバラの生まれてから、死ぬまでを淡々と描いている。そういう感じがする本です。年表をみているようなみてないような、なんか不思議な感じですね。
勝手な想像での会話は少なく、極限まで事実に即した内容を書いてあるそんな印象を受けました。だから、読みづらいって印象があったのかもしれません。
ただ、読んでいくにつれ、魅力的な人なんだけど、どこか違うなぁという印象をうけました。その理由はよくわからないですが。。。
アルゼンチン生まれで、若いころ(といっても20代前半)に、南米大陸をうろちょろして、考え方を徐々に固めていく。その中で、故国アルゼンチン・さらには南米を変えたいと強く思っていった。そして、フィデル・カストロと出会い、キューバへいった。キューバ革命で何かを為したとして、満足することなく、コンゴ、ボリビアに向かっていき、最期は倒れた。
撤退戦の研究での内容にもなりますが、”成功体験の復讐”を受けている感じがします。キューバでの成功事例にこだわりすぎ、状況の変化を捉え、受け入れることができなかった。だから、最善の手を打つことができなかった。
何かを為すには、天地人の環境が整わないと無理だということでしょうね。
天:タイミング(住民の変化を求める機運の高まり)
地:環境(キューバは四方が海に囲まれている)
人:人材
キューバのときは、住民が変化・革命をもとめていた。でも、ボリビアやコンゴはあまり。。。ここの差と、あとは、自分がトップになってしまったことでしょうね。キューバのときは、フィデル・カストロがいた。だから、ゲバラは策士でいられたし、革命戦士でいられた。だけど、ボリビアやコンゴは自分がトップでもあった。そこが大きな差かなぁと思います。
さらに、アメリカとか周辺国が第2のキューバを作らせないと躍起になってたのもあるかなと。だから、封じ込め作戦を徹底的にしてきた。
そこが差なんだろうなと。キューバのときみたいにできた環境・時代じゃなかったということなんだろうなと。
キューバの流れを見ていると、まるで、中国の政権交代(国の荒廃⇒新しい時代)というのと流れが似ていて、面白いなぁと。劉邦もそうだし、三国志もそう。ゲリラ的なことから始まって、大きな戦いにつながっていき、最期は国家樹立となっていく。ここらの流れというのは変わらないということなんでしょうね。
時代が進んでいっても、古い歴史を学ぶことは大切なことなんだろうなぁと思います。
あと、キューバ危機とかを引き起こしたのは、アメリカが原因だったのでは?と思えてきます。当時の米ソ冷戦時代を考えれば、仕方がないところなのかもしれませんが。。。
アメリカが経済封鎖や、ヒロン浜の戦い等でキューバ革命政権をひっくり返らそうと仕掛けていき、ちょっかいだすから、どんどんキューバが硬化し、ソ連に近づいていく。そういうのもあったんだと思います。温情政策をするとかしてると、キューバともめることもなかったのでは?と思えてきます。
ここいらは、非常に難しいところだと思います。韓国の北朝鮮への太陽政策もうまくいかなかったというところありますし。それを踏まえるとなぁっと。
ただ、アイゼンハワーはキューバ侵攻を決定、次期大統領候補へとんでもない置き土産をして、大統領の座を下りる。次期大統領(ケネディ)は乗り気じゃないところもあったから、失敗となったのかもしれませんが。。。
そのケネディが暗殺されてますしね。なんつうか、とんでもない時代の話な気がします。
それにしても、キューバでもめて、中東でももめる。アメリカは難しいことにチャレンジする国だなぁと思いますが。。。
最近、アメリカとキューバの国交が正常化するというニュースが流れましたが、歴史的な要因をしってみると、とんでもない方針転換があったんだなぁと思います。しかも、引退したとはいえ、フィデル・カストロが存命中ってのがね。。。
チェ・ゲバラのチェは、ゲバラがよく呼びかけ言葉「チェ」を連発してたから、そこからとった渾名だそうです。いい加減というか、なんというか。。。とんでもなく「チェ」を連発してたんだろうなぁ。。。
そういや、2017年はゲバラ没後50年か。。。マスコミとかまた報道するのかなぁ。。。
2009年に見た映画はこちら
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