Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

ゼロの迎撃 読了

生存者ゼロが面白かったので、次の作品ということで購入。

うーん、生存者ゼロのほうが面白かったかなぁ。生存者ゼロがよかったから、ハードルをあげすぎてたのかなぁ。

それよりも、表紙開いて、登場人物があって、地図で場所を記載している時点で、大体どういう感じのことが起こるのか?と想像してしまったのが原因かもしれません。結構ヒント載ってますし、相手がどういうところか?というのも大体読めてきますし。。。

ただ、状況が刻一刻と変わっていき、場面場面が途中できれていくので、同時並行で物事が進んでいくのを見ると、映画化もしやすそうでスリリングな展開になりそうだなと思います。

 

これを読んでて思ったのは、情報というのが戦争において、一番重要な要素であるのだなと思います。仕掛ける側は常に、これから何が起こるのか?という情報をもっている段階で優位にたつことができる。仕掛けられた側は、相手の手の内を読みながら、徐々に相手の考えているストーリーを崩していき、自分の有利な状況へ持っていく。

この作品は、そういうところの掛け合いが面白いです。

ダミーの情報を流されることで、その情報に翻弄されてしまう自衛隊と、本命のことを考えて動く相手側。

実は、相手側も一枚岩じゃなく、実は内部分裂してしまっていて。。。自衛隊の奮闘により、ストーリーに綻びが出始めると、裏切りが発生し、最期は自滅的な形で幕を閉じる。人の恨みつらみや、栄誉欲というのは恐ろしい。。。

ただ、この話すらも、序章にすぎなくて、ここからが本番という感じで話が終わりますからね。続きを画く余地を残しているのも、生存者ゼロと似ているなぁと。

ひとまず、その場しのぎはできたが、物事は解決していないというのをつきつけて終わるという。。。

 

話の構想をみていると、作者は、尖閣の話に、9.11の話、東アジアの政情をくっつけて考えて、東京が狙われるとしたら、どういうことが起こるか?というのを考えてストーリーを組み立てていったのかな?と思います。

こういう話ってifの世界だから面白いんだと思います。

 

まぁ、事の発端が事なかれ主義の日本政府が原因というのが、ありえそうで笑えないんですけどね。。。

 

もしかして、ゼロシリーズで続けていって、実は話がつながっていくということなのかな?さすがにそれはないか。。。

ゼロの迎撃 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

ゼロの迎撃 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)