真夏の方程式 読了
ガリレオシリーズの長編。2013年に映画化もされてます。
読んでて、なんでこう悲しい話なんだろうなぁと。
歴史は繰り返すというが、繰り返さなくてもと。。。過去の事件を隠すために、また事件を起こし、多くの人が狂わされていく。
それが、きれいな海辺の説明を見ていくと。。。
あまりにも悲しすぎる対比のような気がします。
ふと、ここで感想を書いていておもったのですが、容疑者Xも似たような話が。。。
容疑者Xの話は、実は、この15年前の事件であり、その結末で、石神の思うようになっていたとしたら、その15年後に、この真夏の方程式の話がまっていたのかもしれません。そう思えてきています。
一種のパラレルワールドのような感覚を覚えさせられます。
話の起点となる殺人もそうですが、一人の男がすべてをかばって冤罪で服役したからすべてが狂ったかのように思えてきます。
それを多くの人がわかっているから、誰かに伝えるために地元を守ろうと行動したりして。。。
すべての歯車が狂ってしまっている、そのことが不幸を引き起こしたとそう思えてきます。
悲しい連鎖をとめようと、湯川が最期に起こした行動が印象的です。自分が知らず知らずに殺人を犯していたのを知った人に対して、一緒にやった実験結果を渡しにいき、一人じゃないと伝えて。。。
本当に、これで救えたのかな?と思いはします。ただ、この落としどころには少し納得がいっているところもあるのが個人的な感覚です。