Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

レアメタル超入門 読了

レアメタルについては、一時期非常にニュースになっていたので、ふと思い出して購入。書かれている時期は少し前ですが、情勢が少し変わっているだけで、そう基礎的なことはかわらないと考えてです。

レアメタルはいまやハイテクでは欠かせない材料となってます。ただ、いまから2,30年くらい前まではいらない材料で不純物だったんです。それが使い方が見えてきて、劇的に性能があがるとわかった途端に、価値が上昇していっているという。。。

 

読んでて思ったのは、書かれている時期が2009年なんですが、その後のレアメタル騒動を思い出すと、先見の明があるなぁというのが感想です。2009年当時からやばいっぽい話はニュースとかになってましたが、そこまで注目していなかった。むしろ、リーマンショックの話のほうが大きかったので。会社がやばいとか、消費が。。。とか。。。

それがひと段落しはじめた2010~2011年にレアメタルの中国の輸出規制があったときに急激に値段上昇という問題が発生し、レアメタルを使っている企業は対応に苦慮していた記憶があります。

 

この本を読んでいると、すでに1990年代くらいからレアメタルの有用性を中国は把握し、いつでも外交カードとできるように着々と手を打っていたという感じがします。いや、実際に手を打っていたんだろうなぁと。

 

レアメタルが政治問題化したあとの日本政府、企業の対応のすごさはいうまでもないと思います。日本の凄みというのは、オイルショックのときのようにピンチにおいやられたときに発揮するのかな?と思います。

どんどんと低レアメタル技術、さらにはレアメタルレス技術の開発が進み、現にすでに市場に投入もされているわけですから。まぁ、そのおかげでレアアースの価格も下がってしまい、その技術のうれしさも低下してしまっているわけですが。。。

レアメタルの回収技術も進んでいるわけですから、これからのレアメタル関係の技術革新は見過ごしておくわけにはいかないのだよな。と思います。

 

それと、欧米はレアメタルの買付や鉱山開発等を産官学共同でやっているという感じのことがかいてありました。日本でも最近になって海洋開発の関連でかいてあるのもありますが、なかなか難しいし、今の状況だとどうなるんだろうと思います。

 

最後のところで、著者がつぎのことをいってます。

今後、資源価格がいったん底値を確認したら、資源価格は必ず再上昇に転じるものと予見される。

日米欧の金融当局による利下げや流動性供給が矢継ぎ早に実行された結果、いずれは過剰流動性が起きるだろう。そして余剰資金が再び原油や金属などの資源市場に流入することになるのは確実である。資源インフレは必ず再来する。

問題はそれがいつか?である。その鍵は「中国とインドが握っている」といっても過言ではない。

まさしく、そのとおりかなと思います。あとのことを考えると。ただ、その後どうなるのか?中国経済が傾いたら値段さがるのかな?と思ったり。。。

てことは、またレアメタルの価格上昇があるってことなのかな?と思ったり。いつごろになるのかははなはだ見えてきませんが。。。

 

肝となるものは何か?それをしっかりと把握しておき、それを十分に活かす技術や知識を磨くというのが、これから働いていく上で大事なことなんだろうなと思います。

それと、レアメタルの低減技術やレス化技術はひとつの開発方向性になっているわけですから、材料開発も性能向上・コストダウンだけでなく、レアメタルレス・低減というのも視野にいれていく必要があるということです。

 

レアメタル超入門 (幻冬舎新書)

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