日本2百名山ひと筆書き/田中陽希 ~100名山を終えたのに、200名山に取り組むとはすごいことかと~
昨年度NHK BS Premiumで放送されていたグレートトラバース2。
その田中陽希さんの著書。
グレートトラバース1は、日本百名山を南から北へ人力のみで踏破するという内容だったのに対して、今回のグレートトラバース2は、日本ニ百名山を北から南へと人力のみで踏破するという壮大なスケール。
ちなみに前回の著書の感想がこれ。
現在放映されている1日15分のグレートトラバース2 15minもゴールということで、積読から取り出して読破。
テレビで見ているのとは違う、田中陽希さんの姿が見れる貴重な本です。
人力のみで狭いとはいえ、南北に長い日本を歩いて8000キロ歩き踏破するという大冒険。しかも、この旅が終わってから1ヶ月後には、パタゴニアのレースにでて2位という大活躍も。。。超人だなと。
自分の感覚からすれば、前回の百名山の旅で終わりにしてもよかったのでは?と思うことがあります。1つのことを成し遂げた達成感があるわけですし。
それを乗り越えて、次の旅、しかも誰もしたことのない200名山をめぐる旅をするわけですから、それは並大抵のことではない。
ーーー自分は7800㎞を歩いたけど、本当に見たいものを見ることができたのだろうか?
~中略~
僕なんかまだまだ、山や自然を語るには経験が足りないと思うようになった。
そんなことを考えているうちに、「世界に比べれば日本は小さいけど、まだまだ見たことのない世界が広がっているんだ!」という考えに辿り着いた。
ーーーもう一度歩こう。
世界を味わいたければ、また歩くしかない。僕の中で「カチッ」と音を立てて、止まっていた歯車が回りだした。
前回の旅を書籍にまとめることで、200名山を登るという壮大な決心がついたのだと思うと、すごい決心だなと。
大変な旅というのもあるけど、それ以上にいろいろと準備したり、調べ事したり、実際に登ったりという実践をしていくのが好きなんだろうなという印象です。
いいPDCAのサイクルがまわっているなぁと思います。すぐ結果がでるわけですしね。
テレビを見た後、本を読んでいるので、ところどころで違いがあるのが面白い。応援してくれる人が増えてくる中で、様々に葛藤していて、成長していく姿をみると、「がんばれ」と思えます。そして、自分にもがんばれと言いたくなる。
普通、逃げたくなることもありますからね。おそらく、自分なら面倒になり、逃げだす可能性が高い。それをせずに、常に向き合っている姿をみると、逃げずに踏みとどまることで、成長していくことができるのだ、と。
そして、物事に取り組む姿勢も納得感がある。まずはやってみるという姿勢を大切にしたいものです。
百聞は一見にしかずというが、言葉だけで知ることは難しい。その言葉に行き着くまでのプロセスや経験が大切なのだ。僕が答えた言葉の本当の意味に彼らが気づくのは、彼ら自身のこれからの取り組み方次第だろう。言葉は巧みで、あたかも自分が経験したかのような錯覚に陥ることもある。大切なのは自ら一歩を踏み出してみることだ。
なかなかこの姿勢を仕事でやるのは難しい。忙しいということを言い訳にして、やらなくていい理由を無意識に探してしまう。これをせずに、きちんと自分に向き合って、とにかくやってみるという判断を下すのは難しい。でも、そこでやってみることが大切なことなんだなと。
上に立っても、現場主義という方もいますが、無意識に現場を見るということに原点をおくことで、常に言葉だけで惑わされず、事実を受け入れているのではと。
なんか、固いことを書いてますが、こんなかちんこちんな考えに縛られる前に、どこか歩いて旅をして、ゆっくりでいいから心の休養と、考えをまとめていきたいものです。
修験の道には様々な行場があるけれど、修験の基本は歩くことです
田中さんがであった方から聞いた言葉。
歩くということ、自然の中にいくということ、旅を楽しむということ。人それぞれの楽しみ方はあるかと思います。
ただ、その中で歩くという旅をしてもいいのかもなぁ。。。
18きっぷで旅するのにも、効率だけを考えるのも楽しいけど、歩きをいれてもいいかも。
さいごに、この言葉を。
形はどうであれ 皆さん なにかに絶対挑戦できると思います。
今ある自分に満足するのではなく、より面白いものをやってみたいとか、より自分を高めてみたいとか、そういう気持ちがあることが挑戦につながる。
自分自身を成長させるために挑戦を続けていきたい。