Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

一番線に謎が到着します 若き鉄道員・夏目壮太の日常/二宮 敦人 ~謎解きだけでも十分面白い本です。~

ふと思って電子書籍で購入しましたが、読んでて面白いなというのが感想。

思わぬ見つけものという感じです。

 

話自体は、事件(なくしもの、幽霊事件、大雪)が3つ。あとは幕間があるという感じです。ただ、最後の最後で、この話がつながっていく。幕間も含めて。

これがいい作り方だなと思います。

謎の解明の仕方も論理立てていきますから、なおさらです。

謎もあるある的なものですし、この鉄道会社の人間味の強いのを見せられると、ついついそうするよなぁ。。。と思えてなりません。

 

最後の事件で、鉄道会社の方々の熱い想いもあらわされていて、ちょっと普段のJRや地下鉄等、インフラにかかわる方々に頭が下がります。

その想いが記されているのが次の言葉。

何もなかったくさっぱらに鉄の道を引いて、車を動かそうとした人々がいたのだ。勝全のように速い移動手段。あっという間に友達に会いに行ける。大いなる時間の短縮。旅行、仕事、生活が変わる。世界が変わる。

人類は、鉄道を夢見ていた。

今でこそ日本の鉄道は高度にシステム化されている。アナウンスは半自動だし、非常ブレーキも自動でかかる。自動運転装置だって実用化されている。もはや人など必要ない、そんな気さえする。

だが、それは違うのだ。

鉄道の原点は今も昔も人。一人一人の手で、足で、作り上げてきたものだ。

~中略~

人類が夢見た鉄道が、その夢に後押しされて動いてるのだ。

だから鉄道は、止まってはならないーーー

電車は止まってはならない。この一言は重いなと。

この想いを幕間ででてくる人はどうつないでいくのか?続きを読んでみたい気がします。

 

この本を読んで、最近、よく電車が遅延する感じがしてて少しイラっときてましたが、それも好きでやっているわけではないと思うと、怒りたくても怒れないものです。

といっても、定時運行をお願いしたいものです。

18きっぷとかだと、定時運行をベースに計画を立てることが多いですから。。。