経済状況は、マスコミ報道から仕入れることが多いのが実情ですが、そのやり方に正しいのか?というのを投げかける本。
マスコミを通した二次情報ではなく、財務省等が出す一次情報を自ら調べて、それをもとに判断する。つまり、メディアリテラシーの力を上げる必要がある。
報道というのは、いいように切り取って報道することで、情報をある程度コントロールできる。そういうことを踏まえて考えていくと、報道されていることは本当なのだろうか?と疑心暗鬼になってしまう。
情報は切り取り方次第で、どちらにも都合のいいように情報を加工することができる。そういう意味では、情報の全体像を捉えるということが大切なのではと。そして、その情報を加工した理由を分析する。
それができないのなら、どこか割り切って、マスコミ報道を信じるところがあるのかもしれませんが、違和感を感じたら、きちんと一次資料にあたるというのを実施したほうがいいのかもしれません。なかなかできることではないけれども、こういう技能が求められている時代なのかもしれません。
Q&A形式で書かれているので、非常にわかりやすい。同じ話が何度か出てきますが、そこは理解を深める意味でいいのでは?とも思ってます。
なるほどなと思ったのは、次のこと。
- 「国の貸借対照表」は、毎年公表。ただし、2年遅れの情報。
平成27年の3月31日現在、日本の資産総額は679兆円、負債総額は1171兆円と書いてあります。すると、純粋な意味での国の債務は約492兆円です。もうこの段階で、新聞報道等で印象操作されている金額の半分以下です。
報道でよく流れるのは、貸借対照表の負債部分。実際は資産部分もあるわけですから、実際どういう状況かをきちんと理解する必要があるということ。
さらに、そこに日銀の資産分がありますから、負債はもう少し減る。そう思うと、実際に増税とかっているのかな?とも思えます。
むしろ、増税をすることで景気を上向かせないようにして、バブルを二度と起きないように仕向けているような感すらあります。
うーん、そういう目線で見たことがなかった。。。
ちょっとマスコミ報道について疑いをもちつつ、情報をみるということが大切かなぁ。。。