ガリバルディ - イタリア建国の英雄/藤澤 房俊 ~イタリアって明治維新のころできたんだ。。。~
世界史、特にヨーロッパの歴史に興味をあまり持たなかった自分にとって、イタリア建国というのを見て、イタリアって建国されたのか。。。という思いで手に取った本。
ローマ時代が終わった後のヨーロッパってあんまり知らないことが多いし、でてきてもイギリス、フランス、スペイン、ポルトガルあたりが主なところ。
その中でイタリアって、国になってたんだろうなと勝手に思ってましたが、そういうわけではなかったようで。。。
1840年から1860年くらいにおこったイタリア統一運動から、第一次世界大戦後をもってイタリアは統一されたそうです。
そういうのを知ると、イタリアは、日本の明治維新と同じ時期に成立した国なんだなと。
それまでは小国にわかれ、大国からの援助をもらって戦いを繰り返していた。
この状況って、明治維新の際の日本の状況が一歩間違えるとなりうる状況であって。もっと間違えると、イタリアは、バルカン半島と同じ状況になりえたというわけか。これって、歴史のいたずらとしか思えない。
本書にでてきたガリバルディは、南米・イタリアで活躍し、英雄と称えられる人物。英雄といわれているわりには、人間臭いところも多々あるし、婚約者に愛人がいて道化となってしまったり。
この人間臭さがいいんでしょうかね。
あと、赤シャツといわれていたけど、理由が金がないから。傷ついてしまっても赤なら血とまぎれてしまうので、新しいのを用意する必要がないとか。。。理由がわかりやすくていいなと思う。
ガリバルディを見ていると、手段は違えど、同じ方向を向いている仲間のことを思っていてすごくうらやましい。マッツィーニと手段は違えども、イタリア独立という想いは同じ。その想いがあり、時に争うことがあったとしてもです。
その演説がこちら。
マッツィーニの演説
人民の自由、人民の統一、この偉大な思念を生き生きと具現する人物、ジュゼッペ・ガリバルディに乾杯
ガリバルディの返礼
長年にわたって実現を求めてきた一つの義務と、今日、それを実現したい。ここに、一人の人物がいる。その人物とは、わが生まれ故郷と、普遍的な自由に最も大きな貢献をした人物である。その人は、周りのすべてが寝ていた時にも起きていた。わたしの友人となり、いまも友人であり続けている。かれのなかで祖国と自由に対する聖なる愛の炎は決して消えることはない。その人とはジュゼッペ・マッツィーニである。かれに、わたしの友人に、わたしの師に乾杯!
こういう友人というか共闘関係を作れる人ってうらやましいです。そういう人を仕事の中で見つけられたら、幸せなのかもしれない。