家電メーカー各社の現状を踏まえて書かれた本。
以前家電メーカーというと、花形であり、そこに多くの優秀な方々が入社されていたような感じがしています。
いまや、いたるところで、スマホ等をはじめ欠かすことのできなくなった通信関係。最近では車もネットにつなげるという話も出てきてますし。。。
そういうのを思うと、時間の流れというものが状況を変えてしまったのかも。
ただ、総括で見ると、こういうことらしいです。
敗北の原因は技術ではない。半導体も液晶もその他の電子部品も、要素技術は日本国内にすべて揃っていた。開発力だけを比べれば日本メーカーはノキアやサムスンを上回っていただろう。劣っていたのは「安く作って大量に売る力」だ。
東芝やパナソニックといった多くの電機メーカーについて、個社の事情やこれからどうしていくか?というのを書かれています。
結論で、このように書かれています。
かつて「世界最強」を誇った日本の電機メーカーは、氷河期に適応できなかった恐竜のように壊滅した。だが、それですべてが終わったわけではない。風に吹かれたたんぽぽの綿毛のように、古巣を離れ、新たな土地で芽を出そうとしている人々がいる。彼らが作る会社や事業は、総合電機に比べればちっぽけだが、環境に適応した哺乳類のように小回りが利き順応性が高い。ソニーや三菱電機のように自らを「電機メーカー」ではない姿に変えて生き延びようとしている大企業もある。
電機メーカーがなくなり、その次がでてくるための儀礼と。。。
日本経済が新たなステージに踏み出すための通過儀礼だと考えたほうがいい。
ということは、日本最後の砦といわれる自動車業界も同じように栄枯盛衰で、なっていくのかもしれませんねぇ。
となると、思うと、日本の主要産業も、繊維⇒電機⇒自動車とシフトしていっているわけですから、徐々に変わっていくということでしょうか。
そうなると、自動車の次はなんなんだろう?
航空産業はあまりにも巨大すぎるし、一般材で買えそうなもので目新しいもの。うーん、なんなんだろうなぁ。。。
まぁ、個人的にはもっと電機メーカーには頑張ってもらいたいんですけどねぇ。