Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

しんがり 山一證券 最後の12人/清武 英利 ~いろいろと考えさせられます。。。~

山一証券

4大証券会社の一つといわれていたのに、もう20年くらい前に自主廃業した証券会社。

自主廃業した原因は、巨額の負債を抱え、そして、それを「飛ばし」という子会社へ負債を渡してしまい、本社はきれいな決算のままであるように見せかけていたから。

そこから2000年3月くらいから連結決算主体に切り替わっていったようです。

 

その変遷を見て、疑問に思うのは、どうして自らが耐えれないくらいの負債を抱えてしまったのか?ということ。

本書を読んだり、山一證券と検索してみてみると、経緯がある程度わかってきますが。。。

 

個人的に思ったのは、次の3点かなと。

  • 上に立つものが判断をあいまいにしてしまっていた。
  • 利益があがれば、コンプライアンス違反をしても、すべてが正しいと考えていた。さらには、多少負債があっても、また復活すると思っていた。
  • 社長、会長の子飼いの法人営業部の暴走。法人営業部のおかげで社長、会長になれたから、甘めに見て歯止めがきかなくなってしまっていた。

 

この3つのうち、2つ目は論外として、1つ目のが難しいけど、なるほどなと。

事なかれ主義というのは、ある種どこかで破綻をきたすものになるのだなと。思うに、判断をあいまいにしてしまうのは、自信がなく、自分の判断に責任を取りたくないからと思うんです。

自分の責任を考えると、その影響がどういうものか?というのを考えてながら、判断をしていく。

そういうのを考えると、日ごろからどこからそういう気持ちで仕事をして、経験を積んでいくしかないんでしょう。徐々に恐る恐るで判断を繰り返していくしかないんでしょうねぇ。

 

ただ、ギョウカンの方々を見ていて思うのは、メインストリームの中にいなくても、いいんだなということ。傍流にいるからこそ、わかることもある。

何をしても許されると勘違いをすると、大きな失敗をやらかしてしまう。そのときの傷跡が浅ければいいけれども、深かったら致命傷になりかねない。

そういうのを考えると、多少傍流にいたとしても、そのところで、精いっぱい仕事を頑張ればいいのではないかなと。

 

ギョウカンをでていった方々が、集まったりしているのを最後にみると、妙に安心感があるというかなんというか。。。

 

そんなことを思いつつ、また機会があれば読み直してもいいのかもなと。

 

それにしても、えらくなるのって大変なことなんだなとも思わされる本です。