Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

幕臣たちの明治維新/安藤 優一郎 ~負けた側にもその後があるんだなと。。。~

今年の大河ドラマは「西郷どん」

 

ついつい明治維新というと、薩長土肥のイメージ、特に、薩長が中心に進めていったという感があります。明治維新がなったあと、いきなり薩長が主導し、幕府の人間がいなくなったというイメージを勝手に描いてました。

ただ、幕府側の人間も明治維新後にいきなりいなくなるわけではなく、どうなっていったのか?というのを知るというのも大事なのかなと。

 

各々の立場が違うだけで、人生を歩んでいるというのは変わらないですから。

 

興味深いのが、大政奉還後、江戸城を明け渡したのち、

静岡藩が成立し、徳川宗家がその藩主になったのち、そこに旗本が1万人以上、無給でいいからと付き従ったということ。

当然ながら、一気に財政破綻へまっしぐら。。。

 

一部の人々は、新政府に採用されたようですが、どうしても、上官は薩長であったりして、見えない壁のようなものがあり、なかなか思うように働けなかったようです。

そこいらは、仕方がないのかもしれませんが。。。

 

さらに、静岡藩の財政を圧迫したといわれるのが、沼津の兵学校。多くの藩から最先端の軍事技術を学ぶために留学生がきていたようです。つまり、当時の最先端は、やはり幕府がもっていたということ。

そう思うと、幕府がきちんと変化していくと考えて、行動をしていたら、明治維新なんて起こらなかったのな?とも思ったり。

 

まぁ、「if]をついつい考えてしまうのもいいんですけどね。。。

 

多くの人々は、そのあと、廃藩置県などの荒波を乗り越えるべく、帰農したり、帰商したりしていたようですが、どうもうまくいかなかったようです。上から目線か、あまりにも下手に出すぎて、身元がわかってしまうというか。。。

そして、商売下手なのがばれて、買いたたかれたり。。。

うーん、市場という荒波は怖い。

 

ただ、この動きがあったからこそ、牧ノ原台地でのお茶の生産がさかんになり、静岡の名産といえば、お茶という風になったとの記述もあり、面白いなと。

ついついお茶といえば、静岡のイメージがありますが、それも150年程度の話だと考えると興味深い。

 

最後に、旧幕臣の会もあるようで。。。

そして、江戸ブームが1900年ごろにあったようですし、どうもこういうのは繰り返されて行くのかもしれません。

そういう風に思うと、なかなか面白いし、もうちょっとここいらの本を読み漁ってもいいのかもしれない。

幕臣たちの明治維新 (講談社現代新書)

幕臣たちの明治維新 (講談社現代新書)