Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

なぜ日本の会社は生産性が低いのか?/熊野 英生 ~リスクをいかに取るかなのかも~

日本の会社の生産性が低いと言われてますが、なるほどなと心当たりがあることが多々。

ただ、生産性が低いと言われても、成果を出し続けている企業もあるわけで。

そういう反論をぐっと奥にしまいつつ読んでました。

 

私たちが目指すべき戦略は、まず「物量重視」。次に決戦よりも「持久戦志向」。最後に「判断の柔軟性」。この3つである。これを現代の経営に焼きなおすと次のようになる。

  1. 生産性を引き上げるために現場が予算を使い、投資できること(物流重視)
  2. 技術の優秀さよりも継続して儲ける型(フレーム)をつくること(持久戦志向)
  3. 新しいテクノロジーを採用し、外部環境の変化に対応すること(判断の柔軟性)

戦力の逐次投入を避けるというのはよく言われるのですが、最初から全力を尽くすのはなかなか難しい。

そもそもその判断に自信をもてるかどうかなんてなかなか判断つかないことですから。ただ、この方針って、物量重視と持久戦志向って矛盾しているようなしていないような。。。

これで勝つというような決戦的な考えを持つのではなく、物量で押していく。そういう戦い方のことを書いてあるのだろうなとも思ったりしてます。

 

ただ、戦力の逐次投入を避けるには、ここでいくべきだとリスクを取る必要がある。その判断をできるかどうかが大事なことなんだろうなと。

リスク回避の志向は、予期できない事件→不確実性の高まり(=リスク許容力の急低下)→リスク回避行動、という順序で決まる。不確実性の高まりは、人に先行きを予想しにくくかんじさせるため、リスク許容力を下げる。そうすると、予想損失率の上昇を回避するように、人や企業は極端な安全志向へと豹変することになる。

不確実な環境で、安定的にリスクをとれるかどうかとなると、ある程度の安定的な稼ぎを持っておく必要がある。そう考えると、いかに既存事業をいかに大事に育てつつ、新しいことを試していくか?そういうスパイラルを回していかないといけない。

順調に行っているときこそ、新しいことを試していくそういう環境をいかに生み出せていくかか。。。

「失敗するかもしれないが、やってみよう」と応じてくれる上司は、リスク許容力が大きい。成功体験を重ねてきた人は、たとえ部下が失敗しても、今後、自分の特典でその失点ぐらいは取り返せる自信がある。経験則で言えば、自分で成果を出しきてきた上司ほど、リスク許容力が大きい。

逆に、自分で実績を生んだことのない上司ほど、リスク許容力が小さくなる。

 ただ、上司次第でその環境を作れるかどうかが変わる。うまくいっている上司はうまくいけるのであれば、その上司のもとで働ける期間にいかに成功体験をつみあげていけるか?というのが大事なことなんだろうなと。

たとえ失敗をしたとしても、成功を収めることができれば、その体験をもとにリスクを取れる可能性があがるのであれば。。。

 

グローブは危機から転換へと動く際の動機付けとして、「他社がまだ迷っているうちに行動を起こす企業、最初に行動を起こす企業のみが、競争相手に勝つための時間稼ぎという真のチャンスをつかむことができる」と述べている。新事業には先行性のメリットが大きいから、リスクが大きくても先に動くことがメリットをより大きくするということだ。

リスクを取る際の判断としては、メリットがあるかどうかですかね。

先行者メリットをいかにとれるか、それにつきるのかと思います。そうなると、先にどういう未来があるのか?を想像する世界というのが大事なところとなっていくんだろうなと。

そういう力をもたないとリスクを取れるようにはならないのかもしれないなと。。。

 

まずは新しいことにチャレンジをする、そういう姿勢が大事なのかもしれない。

なぜ日本の会社は生産性が低いのか? (文春新書)

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