Otra célula del cerebro

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近江から日本史を読み直す/今谷 明 ~琵琶湖って大事なところなのね。。。~

近江(現在の滋賀)は、京都の隣にあり、京都にとって大事なところ。

近江と京都の境には比叡山もありますから、侵攻を防ぐというよりもにらみをきかせていたといっても過言ではない。

 

近江とはどういう意味か。

近江は”近つ淡江”の意で、浜名湖のある遠江に対し、「近江」の字を宛てる。字義は湖の国の意で、近江にすでに湖国の意味があるのだ。

つまり、湖をもつ国という名前が近江ということ。

名前をつけられたときから、大きな湖があるというのが国の特徴を表す言葉が入っていた。

琵琶湖は太古の地殻変動で比良山や丹波高原が隆起したときに波及してできたといわれ、一見、交通の障害をなしているように見える。しかし、鉄道の発達した現代はいざしらず、古代・中世には、この湖水は一大交通機能の役割を果たした。北陸の物資は塩津まで運ばれて、湖水を一気に航して坂本に陸揚げされた。

織田信長は、この琵琶湖の交通を握ることで、巨大な商圏を握るとともに、軍隊を優位に動かしていたといわれていますし、朝倉氏も北陸の物資を運ぶのに有利な立場にいて、独自の文化を気づいていった。

その荷揚げの地である坂本に明智光秀という人材を置いたということを考えると、大事な存在であったということがわかります。また、坂本の近所は比叡山があるから、そこを抑えるという役割も。

そういうことを考えると、近江という国は、大動脈の一つであり、貴重な土地柄であった。京都という権力の中心があるからこそ。

 

というのを考えると、近江という国を舞台に様々な戦争(たとえば、姉川の合戦)があるのを理解できる気がします。

 

そういや、滋賀の琵琶湖を船にのってみたいかなと思う。

近江から日本史を読み直す (講談社現代新書)

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