ズタボロであった日本テレビが、いかにフジテレビに逆襲をし、逆転をしていったのかという話のドキュメンタリー。
読んでて、知っている番組が結構でてくるのでなるほどなと思うところも多々あり、非常に面白い。
逆襲をし、まくったという感じもありますが、そもそも逆襲に対する考えが面白い。
逆襲は敗者だけに許された特権だ。
一度負けたものが立ち上がって襲い掛かることは、敗者だけの特権と考えるのは面白い。
テリー伊藤さんの言葉で興味深いのがこれ。
「作家なんて、会議の前に近所の喫茶店でせいぜい1時間考える程度だろう。オレは毎日、8時間は考えてる。すると作家が出してくるような企画は、自分が一度は考えたことがあるものなんだ。そしたら面白いか面白くないかなんて、すぐわかるよ」
笑いは才能ではなく、かける時間なのだ、というのだ。目からうろこが落ちた。伊藤が8時間なら、自分は12時間、24時間考えなきゃいけない、そう思った
この常に考えているというのが面白いなと思う。
ぱぱっと作った資料であっても、以前から温めていた内容であれば、結構渾身の資料や説明ができるのだけれども、その場で考えたような内容だとどこか底が浅くなってしまいがち。そう思うと、日ごろから考えているというのがどれだけ大事なことかということ。
日ごろから多くの情報に接し、いろいろと考え続けているからこそ、即座に判断もできるというわけなんですね。
考えてなければ、そのあとの波及効果とかまで考えが及ばないこともある。経験とかで似た案件を思い出してというのもありますけどね。
そう思うと、いかに考え続けていくことが大事なのかと思わされます。
あと、データを扱っていくときに大事なこととして。
本当は視聴率という単なる一個の数字じゃなくて、それをつぶさに見ていくと、いろいろなものにつながっていくんです。それを本当の意味で活用するためには、エンドユーザーである視聴者がどのような暮らしをしているのか、その心理や実態から、ああ、こういう見方でテレビを見ているんだなとしらなければならない。それが全部ビジネスにもつながっていく。それをやっている人が初めて、視聴率の是非を言うことができるんだと思います
今回の結果はどういう状況からでてきたのか?想定から違わないかなどいろいろと考えていく必要があるということ。
そう思うと、いろいろと深く考えていったり、情報を集めていかないと間違えた方向へ進む可能性もあるという。
なかなか奥が深くて考えるところが多い本でした。知っているテレビ番組の裏側とかが見えるので面白いんですけどね。