本屋めぐりをしていたときに、ふと見つけたので買ってみた。
読んでて、前人未到のそしてこれからも作られることがないであろう、大和級戦艦である武蔵をつくり、そして沈むまでの話。
戦艦の名前は聞くことがあっても、どこで作られていて、その作るときの苦労がどういうものであったか、そしてその作ったものがどのようになっていったかを知っていくのは面白い。
新しいものに挑戦していく姿はすごいと思う。ただ、これだけのスペックは本当に必要だったのだろうか?とも思えてくるのも事実。
戦艦⇒戦闘機+空母という主力が入れ替わっていく流れの中の最後の戦艦だったのかもしれませんね。浮沈艦にふさわしく、レイテ会戦ではアメリカの総攻撃に長時間耐えてたわけですから。
ただ、武蔵との戦いがその後の大和との戦いに活用されたというのは。。。
ものづくりの観点からみると、機密情報なだけに部分部分しか情報が開示されず、一つ一つのパーツを組み合わせて作っていくという気の遠くなる作業をしての製造ですね。本当に軍事機密の機密性を保ちつつ、民間でモノをつくることの難しさがわかります(納期はどんどん前のめりになってきますし)。
このあたりのところは、今の日本のものづくり体制と似ているなあと思いましたね。すべてを作るところが一番上で、その仕様の一部を展開していき、サプライヤに部品を作ってもらう。
この構造は変わってないんでしょうねぇ。
このあたりの流れは、IntelとかAMDといったCPU関係や、MSに代表されるソフトが台頭することで、PCでの力関係がかわっていった流れになっていくのかなぁ。
こういう部品のほうが上にくるというのは、欧米のほうが主流になってから、日本へ来るのかもしれない。