Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

調べる技術・書く技術/野村進 ~文章を書くことの難しさ。お手本があまりにも見事すぎです~

ノンフィクションの書き方について書かれています。

自分の仕事柄でも縁は一切ありませんし、このブログでもノンフィクションなんて書けるとは思ってません。自分の実力で、調査もどうすればいいか、文章をどう書けばいいかわからないわけですから。

ただ、書かれている方のノウハウのようなものが見えてくるので、この本は読んでてよかったのかもと思ってます。

 

ノンフィクションにも種類があり、書き方が違うんですね。あんまり気にせずに読んでましたが、この本を読んでほほーと思うことが。

  • 短編ノンフィクションを書くときの心構えは、「ワンテーマ」である。
  • 優れた長編ノンフィクションの条件は、「これでもか、これでもか」である。つまり、書き手がテーマに対して波状攻撃を仕掛けていることが、読者に実感されるようなイメージである。

 

とはいえ、読んでく中で参考になることが多々。

 

ノンフィクションのテーマを決めるときに、徹底的に調べまくることが大切とのこと。そのテーマの位置づけが次のようなものが大切。

  1. 時代を貫く普遍性を持っているか。
  2. 未来への方向性を指し示せるか。
  3. 人間の欲望とが色濃く現れているか。
  4. テレビなどの映像メディアでは表現できないか、もしくは表現不可能に近いか。
  5. そのテーマを聞いた第三者が身を乗り出してきたか。

ここいらは、仕事のテーマ決めや取り組むときの準備と変わらないなぁと。結局新しいことをやろうとしたときに、現実的に不可能かどうかとか?、世の中のトレンドがとういう方向なのか?、先に進んでいる方たちはどこまで進んでいるか?、などなど。

こういうのを調べつくしてから、新しいテーマを決める。その中で、5のような強いニーズがほしい。

どの仕事でも、テーマを決めるというのは非常に大切なことなのですね。そして、その進め方もそうかわらない。

 

テーマを決めてからは、調査となるわけだが、求められるのは次のこと。

まずは、あなたのテーマが具体的に表れている現場に直接行ってみる。そこで当事者に会い、話を聞いてみる。

~中略~

腰の軽さは、この仕事には欠かせない条件である。

ここも、現場でものを見るということの大切さ。資料作りがメインであっても、現場にいくというフットワークの軽さが、より具体的な、真に迫るいい仕事につながるんでしょう。

 

文章を書くのに、なかなかうまくならないですが、そこは、本の”目利き”になることが大切とのこと。

「本には金を惜しむな」---,これが昔から格言のように言われている物書きの心得である。

図書館で借りるのではなく、自腹を切って本を買う。

~中略~

本の良し悪しや、いまの自分にとってどの本が必要で、どの本は無視してかまわないかが、目次を一瞥しただけでわかるようになる。こうして本の”目利き”になることが、やがて書く力にもつながっていく。

いい文章に触れていくというのが、自分の文章へいいフィードバックになっていくということなんですね。

自分も昔、恩師に「本読んでるか?文章うまくなりたいなら、本を読め。」とさんざん言われましたが、それがここでも出てくるとは。。。

もう少し早くこの本に出会いたかったかも。。。

 

そういや、NHKでやっている72hoursもドキュメンタリーだから、ものすごい下調べをしてから撮影・編集をしているんだろうなぁ。。。

調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940)

調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940)