Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

続・深夜食堂/大石 直紀 ~でてくる料理がおいしそうでおいしそうで。。。~

 深夜食堂が面白かったので、続編もすかさず購入してみました。

前回と変わらず、料理と人情話を軸に。

matypoyo.hatenablog.com

今回のは、喪服を着て放浪する人、姉さん女房と結婚話、息子を忘れられない女性の3点。どれもスタートが喪服という共通点はありますが、そこからの話の広がりが面白い。

3話目で前作でてきたみちるさんがでてきて、結構貴重な役割を果たすというところでも、前作とのつながりが見えてきていいなと。みちるさんが怒っちゃうのも、前作の話を読めばよくわかりますし。こういうつながりが面白いなぁ。

 

最後のところで、お店の主人の行動がいいなと思う。

広大な墓地の中を、俺は歩いていく。

何度も訪れているから、迷うことはない。まっすぐにその人の墓の前に行き、水で清め、花を供え、手を合わせる。

「お久しぶりです。おやっさんが褒めてくれた豚汁、美味しいって言ってくれたお客さんがいました。これからも店を見守ってやってください」

目を閉じ、頭を垂れる。

故人の笑顔が浮かぶ。美味しい美味しいと言って豚汁を食べてくれた日の様子が、昨日のことのように思い出される。

これからも俺は、豚汁を作り続ける。人から美味しいといわれる度に、きっとおやっさんのことを思い出すだろう。

人は死んでも、誰かの胸の中でずっと生き続けるものなのさ。

お墓参りにいって、故人のことを思う。そして、その人のことを思い出し、その料理を作り続けようと気持ちを新たにする。

そうすることで、故人は人の心の中に生き続けるわけですから。

こういうことができる人がいればいいし、してもらえればなと。夢みたいな話になりますが。。。

 

巻末の料理のレシピがまたおいしそうな写真がついているのが殺人的。

特に、焼うどんがおいしそう。紅ショウガとおかかはいいですねぇ。。。たまに食べるとおいしくてついつい箸がのびてしまう。

続編でてきたら、また購入しようっと。

続・深夜食堂 (小学館文庫)

続・深夜食堂 (小学館文庫)