学校では教えない「社会人のための現代史」 池上彰教授の東工大講義 国際篇/池上 彰 ~東西冷戦の影響力は絶大だなぁ。。。~
池上彰さんの東工大講義の3部作が文庫化されたものを一気に読みましたが、順番がぐちゃぐちゃです。
目についたものから順に購入していたからかなと。なので、ここらで一気にこのシリーズの感想を書いていこうかと思います。
まぁ、読んだのもほぼ同時期ですし。。。
この現代史を学んでいくのにキーとなるのが東西冷戦。
現代世界に生起するさまざまな出来事の多くの端緒が、東西冷戦時代にさかのぼります。東西冷戦を知ることは、現代世界をよりよく知るために必要なことなのです。
もともと東西冷戦の端緒は、次の2つの考え方によるもの。
ソ連:敵国となる国とソ連を接触させておきたくないので、周りを自分の国の仲間にしてしまい、自分たちの場所を守ろう
アメリカ:ソ連の政策で、共産主義が広がっていくのが怖い。なら、ソ連と敵対して封じ込めてしまおう。ちょうど敵と味方、善と悪と分けてしまえばいい。
このスタンスでいくと、お互いがお互いを警戒しているので、その中で重要なのは力をもつこと。そこで目をつけられたのが圧倒的な力を有する核兵器。
この流れがほぼ半世紀、世界を席巻し、技術革新が進んでいった。といってもいいのかも。
アメリカの考え方の特徴として、次のことがあるようです。
世界を単純に2つにわけたがる。これが、米国の外交政策で時々顔をのぞかせる戦略です。
テロとの戦いしかり。
ソ連が、自ら改革を始め、情報公開を進めた結果、社会が不安定に。理由は、国家としてアメリカ等に比べて遅れていることがわかり、自信を失っていったというのが大きな要因のようです。
この中で、クーデターが起きて、、、エリティンが台頭、その後継者としてプーチンがでてくる。
歴史というのは一連の物語と違って、多くのことが複雑に絡み合ってでてくる。ただ、池上さんのように、そのほぐれた糸をほどいて提供してくれると、非常にわかりやすくなるなと。
経済力ですっかり韓国に後れをとった北朝鮮は、通常兵器による軍の強化に限界を感じ、核開発で一発逆転を狙っています。と同時に、米国にまで届くミサイルと、そのミサイルに搭載できる小型の核爆弾の開発によって、米国の関心を自国に向けさせ、自国の体制を認めさせようとしているのです。
歴史のつながりというのは気づかず内にわからなくなってしまう。
その時々の価値観だけで事象を見て判断していくのは、間違うもとなのかもしれません。むしろ、歴史作家ではないのだけれども、歴史という目線で物事のつながりを考えていくというのが、これからを予測していくのには必要なのかもしれません。
なかなかできることではないですが。。。

学校では教えない「社会人のための現代史」 池上彰教授の東工大講義 国際篇 (文春文庫)
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/11/10
- メディア: 文庫
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