Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

有頂天家族/森見 登美彦 ~アニメみようかなぁ。。。~

有頂天家族

人間と天狗と狸の織り成す喜劇。読んでいると情景が絵に浮かぶような感じなので、読んでて非常に面白い。すらすらと読めてあっという間に読み終わり。

以前にアニメ化されてたようです。2作目もちょうど放映開始されているようで。これはアマゾンプライムで見ようかな。。。

有頂天家族 - Wikipedia

uchoten-anime.com

読んでいると、京都の描写が多く、ちょくちょく京都に行っているので、その場所的なイメージがつきやすい。そこがなおさら、話のイメージが膨らんでいく。

そうかぁ、下賀茂神社付近には狸がいるのかぁ。とかいろいろと思ってしまった。

 

人間世界で起こりうる話を狸、人間、天狗と三つの立場に分けて書くことで面白おかしく書いてある感じがします。この話の根幹にあるのはこの言葉。

「面白きことは良きことなり!」

これを体現するかのような三男坊を中心に話が進んでいく。そこに夷川一家の面々が絡んできて。。。序盤は夷川一家とのやりとりも含めてゆっくり流れているのに、気が付けば加速していき、あっという間に大団円に。

金曜倶楽部の一人の教授と母親が以前知り合ってたりとか、先にいろいろとはっていた伏線を回収し、最後に一気に謎が解明されていく。

 

次男の引きこもっている六道珍皇寺の井戸って。。。それって閻魔さんのところにつながってて小野篁が地獄に通ってたところじゃないかなと。

そうなると、実はその井戸はつながっていないか、つながっているところがあるにはあるけど、どこかにいたのかな?とか思ってみたり。

その井戸にお酒を入れたりしたら、地獄にお酒がだぶだぶと。。。これってええのかな?鬼灯の冷徹の鬼灯さんがしったら激怒してでてきそうな。。。いや、むしろ面白がっていじりにきそうな感じすらします。

ちょと脱線しすぎました。

 

父が息子(長男)に言った言葉でいいなと思った言葉。

一匹の敵を作るときには一匹の友を作らなくてはいかん。五匹の敵を作るときには五匹の友を作らなくてはいかん。そうやって敵を増やしてゆき、いつか狸界の半分を敵に廻しても、かたわらを見ろ、おまえには三匹の弟がいる。これは大変心強いことだ。それがおまえの切り札となる日が必ず来る。俺がつねに哀しく思うのは、その切り札を自分が持たないことだ。俺は弟を信頼せず、弟は俺を信頼しなかった。俺たち兄弟が相争う仲になったのはそのためだ。血を分けた者が敵となるとき、そは最大の敵となる。だからおまえたちはつねにたがいを信頼しなくてはいけない。兄弟仲良く!忘れてはいけないよ。兄弟仲良く!なにしろ、おまえたには、みんな同じ”阿呆の血”が流れている。

これは面白い。敵を作ると覚悟したときは味方を1人つくっておけよというのがね。かっとして敵ばかり作りがちになります。そこを諫めるいい言葉。そして、身内が敵になれば、最大の敵になる。

うーん、深いなと。敵を外においておいたほうが楽なのもわかります。身内と戦うほど大変なものはありませんからねぇ。。。この言葉はしかと覚えておかないと。。。

 

さて、有頂天家族2を購入して読むかな。

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

有頂天家族 (幻冬舎文庫)