今年読んだ中で一番よかった本。
漠然と考えていたことが、ほとんどそのまま書かれていた。びっくり。
どうしても、成功のことを考えると、情勢が不利になると一発逆転を狙ってしまう。そして、うまくいかないことが多々。仮にうまくいっても、そこから継続して勝ち続けるのが大変な状況が続く。
そこに対して、失敗を有りと考えて、そこから学び、そしてそれを活かしていく。失敗をしたとしても、同じ失敗や類似の失敗を繰り返さないように根治をする方策を考えて、取り組んでいく。そして、次の失敗が起きたら同じように繰り返していく。そういうのを繰り返していくと、徐々にレベルアップしていき、気づけばものすごいレベルに達し、相手を圧倒していく。
野村監督の有名な言葉で次の言葉があります。
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし
負けたなら、その理由を徹底的につぶしていけばいい。そういう考え方が必要なのだなと。
ただ、失敗から学ぶことの先には、自分の経験から学ぶのではなく、他人の経験から学ぶということ。
人の失敗から学びましょう。自分で全部経験するには、人生は短すぎます
他人の失敗というのは、非常に重要。自分が経験していないものが多数あるわけですから。失敗したものを徹底的に分析し、対策することで、それを血肉と化すことができる。
「歴史から学べ」という言葉がありますが、それは成功体験をみるのはもちろんのこと、さらには成果がでなかったことがなぜなのか?というのを事前体験しておくことが失敗から学ぶ先のことなのかもしれない。
ただ、この本の中で一番の驚きであったのは、あえて失敗をするという考え方。
あえて失敗をすることで、事前検証をすませてしまう。そうして、その対策をいろいろと盛り込んでおいて、レベルアップにつなげていこうとする。
失敗をいい観点もくれたものとして礼賛する仕方に変えていかないと、この考え方もつながっていかないかもしれません。
人は失敗を隠す。他人から自分を守るばかりでなく、自分自身からも守るために。
失敗ってどうしてもいやなものですから。
この本、もう一度読み直すことになりそうです。一度じゃないのかも。
一緒に仕事をしている人が失敗したときに、どういう態度をとったり、どういう対応をしていくか?でその次が大きくかわっていくのですから。。。
それにしても、具体例にだされていたチームスカイの話。参考になるわぁ。
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