読んでて興味深いところが多々。
本の中でVWの話が一番印象的。
VW。ぱっとみると、Volks Wagenのことかなと思うんですが、そういうわけではない。VisionとWork Hardのこと。
一生懸命働いても、Visionがないと意味がない。むしろ、迷走してしまう。Visionがあっても、取り組みが十分じゃないと、他に負けてしまい、二番手、三番手となってしまう。
そう思うと、Visionも大事だし、Work Hardも大事。
Visionを描くのってすごく難しいし、言葉にするのはさらに難しいけど、それを億劫がってはいかないんですよね。。。
ただ、他人にVisionを描かせても、それを理解できなければ意味がない。やはり、上に立てばたつほど、大きな絵を描く力がいるんでしょうねぇ。。。
それと、研究の姿勢のところでひとつ。
研究をしていくうえで、間違いや失敗は楽しむものと思っておりますが、その感覚は大事なんだなと改めて認識です。
仮説と異なった結果が得られたときに、がっかりするか?なぜ、こういうことが起こったのだろうか?と考えるかで、その後のアクションが大きく変わるんですねぇ。
そういう前向きの取り組み方というのが、なかなか難しいものです。他の研究者と競争をしながら、研究をしているので、失敗すると大きなビハインドを負う。その側面のみを見るのか?それとも、研究の楽しみを見るのか?その気持ち次第なんでしょう。
サラリーマンで仕事をしていると、想定した仮説が狂うこともあります。そのときに脳裏によぎるのが、いろいろなところに迷惑をかけるなぁということ。それがないように様々な手を打ち、保険をかけて取り組みます。
ただ、それでも想定外のことが起こることが多い。そういうときって、なんとか手を打って対策をして、解決や成功につなげた後、安心感でそこそこで反省を切り上げることが多々。
でも、数年後にまた同じようなことが起こってしまうんですよね。
そういうのを考えると、むしろ、終わった後にこそ、がっちりと見直しをかけておいたほうがいいのかもしれません。
なんかそういうことを思わされました。
仮説が違ったのなら、わかってないことがあるわけだから、そこを徹底的に叩き潰す。その意気込みがいるんですよね。
それが研究として新しいことになるかもしれませんし。
ちょっと、仕事を進めていくうえで、力をもらった気がします。
ただ、
自分の本当にやりたいことって、いったいなんだろう?目の前のことでいっぱいやりたいことはあるけども、それが本当にやりたいことなのかな?今の仕事を続けていくべきなのかな?との迷いが一瞬すごい勢いでよぎったのも事実。
そのことが後悔とならないように、VWとして、仮説間違いを楽しみながら仕事をしていく。そういう姿勢で仕事をしていこうかなぁ。。。
研究の世界には未練がないと思ってたけど、どこか心の中には、研究をしたいと思っているのかもなぁ。。。

山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた (講談社+α文庫)
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