人口から読む日本の歴史/鬼頭 宏 ~人口って切り口が斬新~
日本の歴史だと、ついつい人物にフォーカスが当たることが多々。
でも、人口という観点からの切り口は非常に面白いと思う。
時代ごとに人口は変わっていきますから、その時々に何が起こっていき、どういう原因があったのか?とか考えていくと、政治の制作や物事の流れも説明がつくこともありそうで。。。
縄文時代は、東日本のほうが人口が多かったのが、弥生時代で稲作が始まると、西日本の人口が増える。
こういうのを考えると、西日本にできた大和政権が徐々に力をつけていったというのも理解が進みます。
戦というものを考えると、人口の多さというのは、すなわち戦闘力の高さということになりますから。
さらに、時代が進んで、源平合戦でも人口の増加が源氏が中心とした東日本が10%程度の人口上昇率、平氏が中心とした西日本が2%程度の人口上昇率。徐々に、兵力の差が生じていき、力バランスが変わったというのもわかります。
それにしても、人口上昇が明治に入ってから発生し、経済が大きく膨らむ時期の戦後に人口爆発的に人が増えたのを考えると、経済と人口というのはつながっているのだなと思うと、不思議な感じがします。
どちらが先なんでしょうかね。経済がいいと人口が増えるのか、それとも人口が多いと、経済がよくなるのか?
どちらもあり得るといえばあり得るし。。。難しいところです。
本を読み終えてから、時間がたったので、ちょっと読み終わった時の感想とすこしずれているような気もしますが、それもまたよしということで。