Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

知ってる古文の知らない魅力/鈴木 健一 ~お手本があるからこそ、次があるという考えもあるのか。。。~

本(小説)を読んでいると、似たような展開が多いなと思うことがあります。あ、あのときの展開に似ているとか。

そういうのを見ていると、結構面白いなと思いますし、毎度毎度新しい物語なんて、なかなかできるものではない。どこか似ているモノを作ってしまうんだろうなと思ってました。

ただ、この本を読んで、そういうものではないのだなと。

 

優れた物語があった場合、その内容をまねたり、オマージュしたりすることで、次の世代で新しいものを作る礎となっていっている。

すぐれた文学作品が生み出されると、それが新たな規範となって、後代の作品表現の形成に影響を及ぼす。

 

なるほどなと思うし、その優れた礎になっているものを小中高の12年間で習うことができるということなんですね。

 

そこで習ったことがあるからこそ、小説の展開を読み、その予想との違いを楽しむということができるということなのかと。

何百年もの間、人々が感情移住してきた物語の<型>を用いることで、読者があらかじめ一定の共通理解をもって作品に臨むことを可能にしてきたのです。

 

 この差異を楽しむというのが、大事なのですねぇ。知らず知らずに身に着けたものがあるからこそ、楽しめる世界があるということか。。。

 

いままで読んだ本をベースにするからこそ、読んでいる本が面白いとか判断ができるようになっていく。まさしく積み重ねがあるからこそ、個人個人での楽しみが変わっていくということなのでしょう。

 

うーむ、なかなか奥が深い。。。

知ってる古文の知らない魅力 (講談社現代新書)

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