工作員・西郷隆盛 謀略の幕末維新史/倉山 満 ~歴史というのは奥深い。。。~
本のタイトル買い。
さすがに、工作員はないだろうと思ってましたが、島津斉彬の命で動いていたのがまさしく工作員にならないと。
てっきり、イギリスの工作員だったとかそういうのかな?と思ってましたが、そういう意味ではなかったので、肩透かしにあったようなそうでないような。。。
工作員というのは、基本人脈から情報をもらうものだそうです。
人脈というのは、当然のことながら、インテリジェンス(諜報活動)の基礎です。スパイというと、人を裏切るのが仕事と勘違いしている人がいますが、そのようなことは一生に一回あるかどうかです。
映画のような大活劇はふつうあり得ないんですよね。。。というよりも、そういうことがあるのなら、普通にニュースとかになったりするでしょうし。最近なら、SNSとかあるからすぐ拡散してしまいますしね。
使うなら最終手段というのも。。。
なかなかできるわけではないようですし。
そして、不遇の時代は力を蓄えたり、自分を見直したりすることが大事なようです。
不遇の時代は読書せよ、とは時代を通じた格言です。もともと学者を志していた西郷も、読書に励みます。精忠組の勉強会で輪読していた「言志四録」を、筆写しながら読んでいました。西郷は自分の原点を見直そうとしていたのでしょう。
人生、何回か浮き沈みがあるわけですから、沈みの間に腐るのではなく、次の浮上のときに向けての準備をしておくというのも大事なのかなと。
この準備次第で浮上している期間が長くなったり、より高く浮上できるのかもしれない。そういう時に向けて、一度原点を見直したり、足らないところを補足したり、長所を伸ばしたりといろいろと準備ができるわけですから。
不遇の時代をあがいて出る前に、一度大きく育つチャンスととらえるが大事なのかなと。
大きく沈んだほうがより大きくジャンプすることができるともいいますし。
それにしても、本書を読んでいると、幕末の時代がどうなっていたのか?という時代背景をしっかり書かれているので勉強になるなと。
物事をみるのにおいて、一方向から見るだけでなく、その背景や他の目線でみることで、実際に何が起こっていたのか?そして、どういう動きをする人がいたのか?などわかることが多くなってくるなと。
そういう複眼的な考えで物事を見るというのも大事。どこか将棋や囲碁のような読みあいのような感じもしますが。。。