貧乏するにも程がある 芸術とお金の“不幸"な関係/長山 靖生 ~自分らしく生きるのってあこがれます。。。~
自分らしく生きたいという想いをもつことがあります。
ただ、現実的に考えると、それは無理だなとも。食うに困るし、そのあと金のやりくりに困ることになりますから。
それなら、どこか心の中に折り合いをつけていって、現実を受け入れていく。そういうのが大事なのかなと。
この折り合いをつけずに、自分らしく生きる側に思いっきり振り切った方々に芸術家や作家が多くいて、その事例を本書で見ていると、こういう本であるから面白く読めるわけですが、近くにいたり、身内にいたりすると大変。離れているのが一番なんですけどね。
自らの目と精神は、自ら作りあげるよりほかに獲得する道はない。そして「自分らしさ」を見つめる以外に、本当の自分を所有する方法はない。
本当の自分ってなんだろうって思うことがたまにはありますが、それは何かをしながら見つけていくのが大事なんだろうなぁ。。。
結局、自分らしさを求めるのには、飢えないようにしたうえでどうするか?
問題は、それぞれの人間が一つ目のパンで自分の上を凌いだ後、次に何を欲するかだ。それがその人の人生を決定する。
パンより文学。生活の安定よりも自由の確保。飢えて死なない範囲で、自分らしく生きたい。そういう「自由」を求めての個人戦があってもいいのではないか。
一番気になるのはこの一言。
「頑張っている人が報われない社会はおかしい」。これは一見すると真理と思える。でも、どう頑張っているのかで、「報われ方」が変わってくるのは仕方がない。
頑張っているからというのがおかしいんだよなと。頑張るところが間違っているところがある人もいる。
それも含めて、頑張ってるから報われるというのはおかしいんじゃないかなと。場合によっては、損失につながっていったり、損失を広げていくの場合もありますから。
そう思うと、頑張っているから報われるというよりも、報われるように頑張っていくというふうに発想の転換がいるのだろうなと。。。
それにしても、自分らしさを求めていくのになかなか難しい。。。
貧乏するにも程がある?芸術とお金の“不幸”な関係? (光文社新書)
- 作者: 長山靖生
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2014/08/15
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