Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

蘇我氏の正体

今日病院の待ち時間にずーと読んでました。
蘇我氏とはいったい何者なのか?というのを日本書紀古事記風土記、そして、魏志などから多角的に議論をしていってます。
読んでて面白かったのは、日本書紀がとにかく蘇我氏を悪者にしたがってるのに、なぜか罵倒できないという矛盾。こういう歴史書は勝者のいいように書かれるのが常なんですが。
蘇我氏といえば、大化の改新ででてきた側です。なんつうか、悪者というイメージがすごく強いんですけど、この本を読んだあと、画一的なイメージを植えつけられてたのかな?と思わされます。
あと、蘇我氏の出自について考えてるのですが、これがすごく面白い。邪馬台国あたりと、日本の神話との関係を結びつけていくさまはなんつうかサスペンスドラマや推理小説を読んでる感覚に襲われます。

これ読んでの感想として、神話、御伽噺というのは、昔から語り継がれたものではなく、何かしらのあったことを形を変えて、現代にまで伝えられているということなのでしょうか。そして、そこまで隠したいということは、よほど嫌な思いをしたということと考えると......。
神話、御伽噺というものが実際は、すごく血みどろに思えてきます。いったい、これは何を言おうとしているのか、そして作られた背景は?と考えていくと面白いのかもしれません。

ちょっと、いままで当たり前と思っていたことを崩してくれた、なかなか面白い本でした。