巨人軍論 読了
野村さんは、好きな野球監督なので、その人が書いた本ということで購入。
アンチ巨人の人といっても、おかしくないくらいの人が巨人について何を書いてあるんだろうと思ったのもあります。
読んでて思ったのは、野村さんは本当に巨人を調べていたんだなぁと思わされました。特に、V9時代の巨人を。
なぜ強かったのか?というのも踏まえるのとともに、時代が変わったので当たり前とは書いてましたが、革新的なことをやっていくことの大切さ。さらには先に進めていくことの大事さについてが多かった気がします。
- 野球の1番~9番にはすべて意味があり、4番を並べても意味がなく、適材適所で選手を使っていけばいい
- 巨人は革新的なサインプレーとかを最初に導入した
- 王と長島は、日ごろから猛練習をすることで、まわりに、あの王と長島がやってたんだから、自分らもしなくてはいけないと思わせて、常に切磋琢磨していた
などなど。本当によく見ていると思わされます。
当時の巨人の強みは、アメリカからいち早く情報を仕入れて、試してみる。それができる環境だったということなんでしょう。
さらには、監督候補についても、先を見据えて育てていたわけですから。
そうV9時代の巨人はいい教科書のように徹底的に調べています。それに対して、今の巨人についてはボロボロに書いてますが。。。
いかに知恵を絞って、巨人に挑むか?それを徹底的に考えているのがよくわかる本でした。
野村さんにとって、乗り越えるものであったんでしょう。乗り越えるために徹底的に考えたのがID野球。
野球で科学ができるというのが面白いですね。野村さんなら独自のセイバーマトリクスを組み立てて持ってそうな気がします。
あと、連覇することの難しさというのが、実感を伴う形で書いてくれているのがよかったです。勢いで勝ったのか、それとも本当に地力があるのかとか書いてあるのもよかったです。

巨人軍論 ――組織とは、人間とは、伝統とは (角川oneテーマ21)
- 作者: 野村克也
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/02/10
- メディア: 新書
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