お金の流れが変わった! 読了
3.11の前に書かれている本であり、当時とは状況が違っている部分はありますが、それでも参考になることが多々書いてました。
特に、サブプライムローン問題のときの話は、当時のことをなぜ起きたのか?どういう状況で発生したのかを書いているのですが、当時理解しているつもりだったのに、なるほどを通りこして、金融工学に対して恐ろしいという感覚さえ覚えさせてくれます。
やはり、理解が進んでいなかったんだなとしか思えないです。
土地や住宅をローンで購入させ、そのローンを債権化し、回収会社へその権利を売り払うことで、投資対象にしてしまい、さらには、それだけではジャンク債の状況をクリアにするために、トリプルAの信託とかに混ぜ込ませた。
だから、問題が複雑で、販売していた人たちが把握できないくらい話が根深くなってしまっている。
ただ、土地や住宅を本来購入できる人に販売していればいいのに、預貯金が少ない人にさえ土地の値上がりを考慮して販売した。というところに根の深さがでてきたんでしょうねぇ。
って、書いてて思ったんですが、日本のバブルと似たようなことなのかもしれない。
あのときは富裕層が主役になってましたが、サブプライムは低所得者層まで。。。
中国もバブルの状況と見てますが、いつバブルがはじけるか?それが次の不況の引き金なのかもしれません。ただ、すでにやばいやばいといわれつつも、なんとか耐えているのを見るかぎり、意外ともつのかなぁと思ったりしてます。
まぁ、不況になれば大変かもしれませんが、逆に安全資金を投入して勝負にでるというのも手ですからねぇ。それができる状況を今のうちに可能限りつくっておいたほうがいいのかもしれません。
あとは、海外戦略として、システムでプラントとかを受注するというのがいいのでは?と書いてます。ものだけだといずれは真似され、奪われる。
そこに、ソフト的なことや保全まで含めてトータルでアピールして売る。物を作ったら、鍵をいれたら使えますよの状態にして売る。
そういうことが求められると書いてます。まさしく今の日本や企業が進めていることだなぁと思います。
モノだけ売るのはもはや難しいのかもしれません。それ以上に真似のしづらいところで勝負する。そこに独自性が生まれ、付加価値が生まれるわけですから。真似できないから、無理なコストとかでごり押しするしかなくなる。
戦略という観点から考えると、非常に難しいところかなぁと思います。
最期に、日本の私鉄という仕組みは海外にない特殊なもののようです。だからこそ、日本はスラム街ができづらく、一極集中より地域分散になったと書いてます。
普段何気なく使い、当たり前と思っているのが強みになるのは驚きです。ただ、これをよそでやるのは、利権が激しく絡むので難しいと書いてます。その通りかも。。。。
日本は敗戦時のどさくさでいろいろとやりたいことがやれたというのもよかったのかもしれません。
私鉄の関係の本とか読んでみたら面白いのかもなぁ。。。