あの戦争になぜ負けたのか/半藤 一利,中西 輝政,福田 和也,保阪 正康,戸高 一成,加藤 陽子 ~考えさせられます~
第二次世界大戦の振り返りの本。
なぜ負けたのか?というのを考えている内容。
読んでて思うのは、大戦略というのがなかったのかなということ。
戦略も初期のところまでで、そこから先が見えなかった。将棋や囲碁のように相手の手を読んで、どうすればいけるか?どこまでいけるのか?など考えていけば、攻めすぎることもなかっただろうし。
この戦略がまずかったら、どんなに戦術でがんばっても、局地戦でがんばっても巻き返すことは困難。
前線部隊のひとりひとりの兵隊さんがどんなに勇戦力闘しても、戦術の失敗は補えない。そして、戦術がいかにうまくうんようされても、戦略の大失敗は補えない。上層にいけばいくほど、何でこんな国家戦略で戦争しているんだ、ということになる。
仕事でもそうだよなと思う。
新しいことを始めていくのに、他所がやっているからまずはやってみようとしてみて、できたらできたで、なんとか使えないか?とそこから考え始める。そして、時期を逃してしまい、製品ができたころには価格競争に巻き込まれる。
そう思うと、新しい技術ができたら、どうなるのか?というのを考えておく。そもそも新しい技術が必要なのか?どういう技術がいるのか?という戦略があってこそなんだろうな。
なかなか奥が深い。。。
あとは、これかな。
日本の組織のよさであり、弱点になっているのは、属人的な能力に頼りすぎてることですね。優秀な兵隊や、修練をうんだ職人、そういう名人芸には代わりが見つからないでしょう。
戦術が失敗していても、局地戦では勝っちゃうんですよね。ただ、それが続くわけではないので。。。
あとは人がいなくなると弱くなっていく。
だからこそ、人がいなくなっても安定してできるような環境を作っていかないと。
でも、仕事をしていると、ついつい仕事が人についていってしまうんですよね。そこをどう対処していくか?というのが大事なんだろうなぁ。。。
ここいらはきちんと考えていかないとな。
失敗の歴史こそ学ぶことが多い気がしてなりません。