「砲兵」から見た世界大戦――機動戦は戦いを変えたか/古峰文三 ~徹底的にやり抜くのか。。。なかなかできないよなぁ。~
砲兵の歴史から見ていく、世界大戦。
砲兵にまつわる戦略・戦術の変遷を見ていくとかなり面白い。
個人的に戦争という観点で見ていくよりも、むしろその国ごとの考え方の違いというのが面白いかなと。
時間に追われたドイツ軍の「無力化」戦術による性急な新劇と、時間を味方につけたソ連軍の「破壊」戦術による反撃の対比は鮮やかです。何らかの事情で急がねばならない側が「無力化」戦術を用い、時間に追われない側は「破壊」戦術を用いる、というこの原則は戦後にも通用します。
無力化と破壊の違いはこちら。
まずは無力化。
敵の神経中枢をピンポイントで破壊することで防御戦闘そのものを麻痺させる「無力化主義」
次に破壊。
敵の防衛陣すべてを破壊することを第一の目標に据える「破壊主義」
こう見ると、効率よくピンポイントでたたいていくというのはロマンを感じます。最小限の戦い方で相手を無力化させてそのまま制圧とかすごいロマン。
ただ、冷静に考えていくと、仕事の進め方と似ているなと。
効率よく仕事をピンポイントで肝要なところを進めていくのは非常にいいなと思うんです。ただ、それだと想定がずれたり、想定外のことが起こるとやり直しとかミスが多くなる。
ピンポイントで進めるなら、十分な知識をもとに進めていくか、想定外のことを考慮したバックアップを考えておくのが必要なのかなと。
それに対して、破壊主義的に徹底的に絨毯爆撃的に仕事を進めていくのは、一見効率が悪いように見えても、着実に進むことができる分だけ、後戻りがない。ただ、効率が悪いので、その点が難点ですかね。。。
ある特定の領域だけでも、徹底的にたたき続けることが大事な気がします。そうすることで、着実に少しづつ前に向かって進んでいけるというか。。。
まぁ、時間のあるとき限定ですけど。時間がなかった場合は対処療法的に「無力化」主義にならざるをえないので、それをしのぎ切った後は、「破壊」主義的にシフトし徹底的に対処していく。
そういうのが大事なんでしょうねぇ。
ということで、進めていく上で、現状把握して、知識をつけて理解を増やしていく。そういうのが大事なんでしょうねぇ。
うーん、なかなか難しい。。。
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