PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話/ローレンス・レビー ~読み物としても面白かった~
そういうよりも、その物語を財務担当者から見た物語といってもいい。
この話を見ていると、ちょっといろいろと考えさせられます。PIXARのように様々な技術をもち、評価されているところがあっても、成功するとは限らない。その中でアニメをつくり成功することで、そこからのサクセスストーリーができた。そう思うと、最初の一歩というのがいかに難しいか。
最初に、Microsoftとかとの話を考えると、どういう手立てをうっていくと正しいのか?というのも考えさせられます。
ベンチャー企業が成功していく話としては、見てみるのは面白いかと思います。最後はディズニーに売ることで一つのベンチャー企業として成功となったわけですから。
さて、その中で気になるのが何個かあります。
まずは会社というものについて。
会社というものは生物によく似ている。それぞれ、個性や感情、習慣がある。トップなら好きにできるはずと思うかもしれないが、たいがいは、トップも、変えがたい会社の文化に縛られている。そして、会社は、成功すると保守的になる。創立当初はたしかにあった創造性の炎が、成果を求める圧力で消えてしまう。成功すると守るものが増え、同時になにかを失ってしまう。勇気が恐れに圧倒されるのだ。
成功すると保守的になるか。。。挑戦の気持ちを保ち続けるというのはなかなかむずかしい。そういうのって、上が奨励していてもなかなかできないんだろうなとも思う。
そして、交渉ごとについて。
難しい判断である。ビジネス上の関係においては、いや、あらゆる関係において、違いを生みだすのは、戦力と手腕のふたつだ。 ここで言う戦力とは、交渉を有利に運ぶ力のことだ。自分に都合のよい変化を得る力と言ってもいいだろう。力が強ければ強いほど、望みの結果が得られる可能性が高くなる。ポーカーでは、手札の強さがこの戦力に相当する。対して手腕とは、この戦力を背景に最高の結果を引きだす戦術のことだ。手札をどう使うのか。具体的には、度胸、不安、ねばり強さ、頼もしさ、発想の豊かさ、冷静さ、立ち去る勇気、非常識な言動などが挙げられる。交渉に使える力が戦力であり、その戦力をどう使うのかが手腕である。交渉の上手な人なら、同じ戦力で多くの戦果を挙げられる。
交渉事って苦手なんですが、ここを読んでみると、違いを生み出すのには、戦力と手腕のふたつ。戦力、つまり手札をどれだけ充実させていくか、そしてその手札をいかに使うかが手腕。
戦力の充実も大事だけれども、いかに活用していくか?ということができないと、欲しい成果は見いだせない。そう考えると、使い方も考えていかないとなぁ。。。
あと、交渉ごとに失敗したときの心得。
交渉というのはまとまるものもあればまとまらないものもある。きっと、さっと頭を切り換えて次の案件にかかるのだろう。
頭を切り替えるのってなかなか難しい。
それができれば一番なのかも。
PIXAR 〈ピクサー〉 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話
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