普段欠かすことのできない食事。それを支える農業。
そこについて、面白いなと思って、本書を購入。
書かれていることにちょっと驚きなのが、農業について知らないことが多いということ。
農業が経験と勘を総動員しても、作物の潜在性を最大限に発揮できないのには、もう一つの理由がある。それは、農作物が育つメカニズムについて、その全貌が判明していないことだ。
そりゃ、1年くらいをかけて成果をトライして、確認してとしていたら、なかなか進まないなとも。。。
一生でも50回程度しかトライできないと思うと、なかなか難しい。意図的に条件をずらしてみても、それをする努力家でないと難しいですしね。。。自分には本当に向かないことですわ。
ただ、ここいらについては、IoTやAIを使うと劇的に変わっていくのかもしれません。ただ、そのために大事なのは、データをたくさん取得すること。その収集データで必要なのは、環境情報と管理情報、生体情報の3つ。
一つ目の環境情報というのは、気象、土壌、水といった、植物が育っている環境に関すること。場合によっては作物以外の微生物の働きを入れることもある。
二つ目の管理情報というのは、人によるマネジメントに関すること。例えば、種子、農薬、肥料をまいた時期やその量、あるいは農業機械をどこでどれだけ時間を動かしたかも含む。人がロボットを通して、間接的に働きかけることもこれに当たる。
三つ目の生体情報というのは、作物の生育状態に関すること。葉の面積、果実の糖度や酸度、収量といった作物そのものの情報などだ。
これら3つの情報を集めて、ビッグデータとしてAIで解析することで、要因関係がわかってくる。
各々のデータを取得するのは、人では困難なことが多い。だから、ロボットやセンサといったIoTでのデータ取得が肝となる。
そう考えていくと、農機具や土壌内にセンサを仕込み、3つの情報を取得することで、必要な情報を集めることができる。
そのデータをAIで解析することで、どういう条件で管理を行っていったらいいのか?がわかり、収穫が安定していく。
そういう意味では、非常に面白いかなとも思う。
こういう本を読んでいると、農業というのも人が減っていったとしても、時代の最先端なものを導入していくことで、大きく生産性をあげていくことも可能なのでは?という妄想すらしてしまう。
そんな感じがしてなりません。
ただ、十分なデータを集めるのが必要だから、ここいらのおいしいところは、農機具メーカーが握っていってしまうんでしょうねぇ。。。
ということは、そういうことを見据えてやっているメーカーは要注目ということですかね。。。
日本発「ロボットAI農業」の凄い未来 2020年に激変する国土・GDP・生活 (講談社+α新書)
- 作者: 窪田新之助
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/02/21
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