アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法/平木 典子 ~しゃべり方ひとつで大きく影響するのか。~
アサーションとはあまり聞かない言葉。
本書の冒頭にこのことが書かれています。
「自他尊重の自己表現」、言い換えれば「自分も相手(他者)も大切にする自己表現という意味です。
自分のことだけを大切にするには、相手のことも大切にする。
自分だけいいようなWin-Loseの考え方だと、どこか諍いが生じたり、気持ちが悪くなったりすることも。
自分だけでなく、相手もいい状況(Win-Win)の関係を造ればいいわけですし。
そのために必要なのは次のこと。
- 自分の考え方や気持ちを捉え、それを正直に伝えてみようとする
- 伝えたら、相手の反応を受け止めようとする
相手の反応を見ながら、話をする。簡単なようでなかなかできない。
これができるようになれば、少しは人間関係うまくいくんでしょうけどね。大事なことを伝えようと思うと、テンパってしまうこともありますから。場慣れというのもあるのかなぁ。
あと、ついつい付き合いが長いと陥るのがすれ違い。
共に生活する家族や共に仕事をする仲間との安定した関係は、大まかなルールや約束事があることで維持されます。共通基盤を明確にし、できるだけそれを守ることが大切です。
そして、お互いが共通基盤をもっていると錯覚してしまうと、心が通じないとなることも。そう考えると、きちんと話し合っていくというのが大事。これって、付き合いが長くなると起きやすいから、それを防ぐためにもよく情報を共有したりして話をしていかないといけないということか。
気を付けたいのが2つ。1つは、こちら。
「なぜ~?」「どうして~?」という表現には、理由など聞くつもりはなく問答無用で責める意図が含まれやすいのです。
そのため誤解される可能性が高い言葉ですから、理由やいきさつを聞きたいとき、「なぜ~?」「どうして~?」は使わないでどのような言い回しができるか、考えてみましょう。たとえば、「意図や理由、いきさつについて知りたい」とか「聞かせてほしい」と伝えることでしょうか
ついつい仕事で「なぜ~?」「どうして~?」は使うことがあるので、使い方は十分に気を付けないと。
「なぜ~?」「どうして~?」を使われていると、ついつい責められている気がしますから。余裕があればいいんですが、余裕がなくなると責められている感がとんでもなくでてきますから。
2つ目はこちら。
対人場面の不器用さを「空気が読めない=KY」と言って批判することがありますが、空気が読めて当然と言わんばかりのこのような批判もアサーションではありえません。自分のことをつたえないで「空気を読ませよう」とすること自体かなり乱暴なことですし、相手の思いを聞かないで勝手に想像することも、一人ひとりを大切にしていないことにつながります。
KYといいたくなる場面もありますが、そこにつながる背景を理解させる努力をせずに、発言を求める時点でおかしくなるのか。
気をつけねば。。。
結局、仕事とかは一人ではできることが限られています。そうなると、周りの力を借りるわけですから、必要に応じて進めていく必要がある。
そう思うと、大変ですけど、働きやすい環境を作るためには大事なことなんだろうかなと。。。

アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法 (講談社現代新書)
- 作者: 平木典子
- 出版社/メーカー: 講談社
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