最近、よくみる番組の一つに「英雄たちの選択」 があります。この番組のメインMCに磯田さんがでられていて、歴史書の観点からいろいろとコメントされたり、自分にとって斬新な切り口を見せてくれたりします。
www4.nhk.or.jpその磯田さんの著書ということで、本屋でたまたま見つけ次第、即刻購入。そして、あっという間に読了。
いやぁ、面白かった。
読売新聞で連載されている「古今をちこち」に5,6本の新作をまぜて、まとめられた本書。その中で印象深かったのが次の3つ。
- 三方ヶ原の戦いの真相
- 水戸は「敗者復活」藩
- 熊本城サグラダ・ファミリア計画
特に、最後の話が印象的。
熊本で大地震が起きた。一報をきいた時、私は「やられた!」と思った。悔しかった。
とあります。理由が次のことから。
約四〇〇年前にも慶長三陸自信といって東北に大津波がきたことがあった。この四〇〇年前の東日本大震災のあと最初に大地震が襲ったのが「熊本」であった。
前回とまったく同じことが起こっていた。しかも、びっくりするくらい発生のつながり方も同じ。テレビで1000年に一度って東日本大震災のことをいってましたが、過去の資料から考えるに、400年に一度といったレベルじゃないかなとも。
引っ張ってきたのがもっと昔の平安時代の地震が発生場所も酷似していたからなのかもしれませんが、それ以上につながり方が酷似というのが気になります。
そして、熊本の揺れ方も似ていたそうで。。。
今回の熊本地震は「揺れの顔つき」が四〇〇年前のそれに酷似していたのだ。
こういうのを知れば知るほど、歴史というものをバカにできないなと。過去の知見というものをしっかりと理解した上で、次のステップに進んでいく。そういう堅実さもいるんじゃないでしょうかねぇ。
熊本城、今年見てきましたが、早く復興してほしいと思います。ただ、危険なところが終わってきたら、徐々にでいいので、見学できるようにしていってほしいものです。
あとは、三方ヶ原の話は、織田がかなりの後詰として存在していたからこそ、挟み撃ちを想定して家康が飛び出たのでは?とか、なるほどなとも。
勝者が歴史を作るというのも、わかるような気がしてきます。
水戸藩がいろいろと関ケ原で負けた人たちとかが集まっていたという話を見ると、水戸学とかでてきたりしたのもわかるような。。。幕末のときに薩摩、長州といったところに加えて、尊王攘夷の走りというか中心なのは水戸藩だったわけですから。そういうのを考えると、非常に面白い。ある意味、御三家の一つに食い込んで、暴走していったわけですから。
歴史の原著にあたっていくというのは面白いなとも思います。ただ、一般人の自分には無理ですからね。こういう本はそういう意味でも非常に貴重だなと思います。
日本史の内幕 - 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで (中公新書)
- 作者: 磯田道史
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2017/10/18
- メディア: 新書
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