Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

金融工学「超」入門 読了

金融デリバティブについて興味があったので、読んでみました。

サブプライムローンのときの新聞の説明で、最新の金融工学で編み出された商品で~~というのをよく見かけましたが、金融工学のことを知らずに字面だけ読んで、「なんでこんな商品だしたりして、金貸してたんだろう?」と思ってました。

あんまりいい気はしなかったですが、読んでみて、金融工学って何か?と質問されたら、次のように答えればいいということがわかりました。

 

金融工学とは、デリバティブの価格決定理論であり、リスク管理を支える理論である。」

 

金融工学って、統計学的な手法を使用しているので、理系でかつ製造業に勤めている人だったら結構理解しやすいかと思います。ただ、図解の多いこの本でも、読み進んでいき、複雑な理論に近づいていくにつれて、難しいなぁとなっていきましたが。。。

欧米だと、ロケット技術者が転職みたいな形で、金融工学の世界に入ってきて、自分の考えをもとに取引をおこない、利益をだしていくことがあるそうです。ノーベル経済学賞では、ほとんど欧米の方が受賞されているのをかんがみると、金融の世界は、欧米が牛耳ってるのもわかる気がします。この先のことを考えると、経済学=文系と考えている日本にとっては、かなり厳しいですね。

未来は何が起こるか、まったくわからないと考えた上で、どうリスクを回避するか、利益を安定化させるか?が根底にあるのも読んでいくとたびたび出てきます。

株の値動きをチャートとかで見ていく中で、値動きの大きい株(ボラリティの大きい)ものや、値動きが少ない株(ボラリティの小さい株)で、とりうるリスクが違う。ただ、リスクが大きいなら、リターンも大きいわけで。。。

そこからは、個人々々の戦略がどう考えるか?によるのでなかなか難しいことですが。。。
まぁ、結局はどこだけリスクとなるかは、レベレッジをかけるかによりますが。

 

 この金融工学は、統計学と密接につながっていますので、さらに勉強を進めるかして、自分なりのリスクのとり方を考えていこうかなぁと思います。
できれば、理論的なことを組み入れたプログラムを組んで、いろいろと試してみたい。可能ならExcelあたりでやれるのを考えてみてもいいのかもしれません。

 

最後に、デリバティブ先物)市場では、いろんなものを取引の対象となるんですね。しらなかったです。原油や貴金属だけでなく、気象も対象となりますし、はては、アメリカ大統領選も対象となるそうです。

需給についてのバランスは市場が決めるという「神の見えざる手」というのも、先物市場の大事な機能というのも驚きでした。

一通り読んで思ったのは、デリバティブ=危険というのは間違いで、うまくつきあっていくというのが大切なのかもしれませんねぇ。日経先物の結果に近い状態で、日々の日経平均の初値がつき、連動しているかのごとく動いていくというのも少しわかるような気がしてます。

カラー図解でわかる金融工学「超」入門 (サイエンス・アイ新書)

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