ビッグデータと人工知能/西垣通 ~よくわからない世界かなぁ。。。~
要は、大量のデータを取り扱うのに人間ではやりきれないから、パソコンに任せてしまえ!というのが根幹。
それに対する見解が書いてあり、これからの世の中を生きていくのに、読んでおいて損はないと思えるくらい良書。
読んでてよかったと思うし、読み終わった後いろいろと考えさせられました。
その中でも、一番考えたのが次のこと。
「人工知能は、そのプログラミングした人の世界ですべて決まってしまう。結局、その決められたルールの中で、ビッグデータを切り盛りをしているだけなのではないか?」
決められたルールの中というのが、非常に気になります。
ディープラーニングといっても、それはその中でのこと。人は忘れられるから意味があるのかもしれないとすら思えています。
嫌なことを忘れられるということができない人工知能だと、不幸な世界を導き出してしまい、絶望があるのでは?とも。。。
そういう考えがよぎりつつ、人工知能というのは怖いなと思う中で、行き当たったのが次の言葉。
AI(人工知能)ではなく、IA(知能増幅)が必要だ
人手にあまる膨大なビッグデータを分析し、専門家にヒントとなる分析結果を提供しつつ、集合知の精度や信頼性をあげていくことこそ、その使命と言えないだろうか。まず集合知ありき、なのである。
AIというよりも、IAというのが必要となると、それを使いこなすということが大切になるんでしょう。
でも、ビッグデータを使いこなすのって、非常に難しいですよね。正しいデータを大量に読ませればいいでしょうが、ばらつきや失敗、嘘のデータも対象にごった煮でいれちゃうと、おかしい結果がでてくるかと。
そういうときに、これおかしいだろ、とかいって笑って治せる専門家がいるのだなと。
これから必要なスキルというのも見えてきますが、案外シンプルなのかもしれません。基本的な原理原則。これを理解しておくことが、でてきた結果が正しいのか、どうなのか?というのを判断する方法なのかもしれません。
所詮は人が作ったもの、だからこそ、失敗もあると考えておいたほうが、間違った時に自己責任ですぐ対処できますしね。
以上、いろいろと考えさせられた本でした。

ビッグデータと人工知能 - 可能性と罠を見極める (中公新書)
- 作者: 西垣通
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2016/07/20
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (5件) を見る