Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

赤ヘル1975/重松 清 ~2016年に読んでおきたかった。。。~

読んでておもったのは2016年に読むとよかった本なのかなと。

 

思えば、昨年は広島の一年だった気がします。広島カープセリーグ優勝、原爆の記念公園にオバマ大統領が訪問。

オバマ大統領訪問(5/27)の時は、ついついテレビを見ていた気がします。のんびりテレビを見て、そのあと食事へ。平日だったので、おそらく飲み会。仕事も早上がりをしてた気がする。

どこか不思議な感じのする報道でした。オバマ大統領をずっと追いかけていくテレビ。そのことが歴史的なことなのだなと感じさせられました。

 

昨年を振り返っても、仕方ないので本の感想を。

 

広島カープの初優勝につなげて、原爆に関することを書いていく。あと、ねずみ講か。

それが話の骨格。

 

ただ、それだけなんだけど、その中でいろんなことが起こっていく。

 

気になった点として、原爆という悲劇を繰り返してはならないというのは理解しているものの、それ以外の点、空襲の話とかはすでに忘れ去れている。そのことを苦しんでいる方々がいるよ、というのを忘れてはならないというのを伝えているのではと。

ただ、それだけのことを書くと、重すぎる。そこを広島カープの初優勝をうまくつなげることで、軽やかに話が進んでいく。

実際、当時の熱狂ぶりがわかるような書き方ですからね。そこが読んでてせめてもの救いでした。

 

あとは、原爆の絵というのを募集している話の中で、絵を描けない庄三さんが出てきますが、それは何かわかる気がしました。頭の中にあるのを形にしてしまうと、そのできたものをみると、どこか違うと感じてしまう。なかなか書くことができないということが。。。

当事者ではないのでわからないのですが、自分の経験を書いてみようと思いつき、文章にすると、どこか軽く感じてしまい、何度も書き直してしまう。そういう経験が自分にもありますが、結局お蔵入り。

そう思うと、ちぎり絵で形にした庄三さんはすごいなと。。。

 

このあと、1979年のカープの優勝のときに、ヤスやユキオ、マナブの3人がどのように感じていたのか?それも気になります。

特に、江夏の21球とかドラマすぎますから。。。

赤ヘル1975 (講談社文庫)

赤ヘル1975 (講談社文庫)