Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

自動車会社が消える日/井上 久男 ~大きな変化が起きているんですねぇ。。。~

自動車会社が消える。

ちょっと大仰な感じがしますが、むしろ、現実的なような感じもします。

 

読んでいて思ったのは、自動車業界は大変な過渡期になるわけですが、それ以上に自動車部品会社は非常に大変でかつ、大変革の時代に入っている気がします。

自動車がトータル1000万台といわれているのに対して、部品会社大手(メガサプライヤ)はその倍の2000万台の時代に突入。

つまり、自動車部品会社が複数の会社へ納入しており、それにより、自動車部品会社がその力を徐々に発揮し始めている。PCのIntelNVIDIAのような会社がでてきているようなこと。

この流れが続いていくと、いつかはPCと同じで、PC会社は単なる組み立て工場になっていってしまう。

そう思うと、恐ろしい流れですかね。。。

 

そして、ものづくりにおいても、VE(バーチャルエンジニアリング)が進んでいることで、ものづくり無しで試作が進んでいく。それが一番進んでいるのが、マツダスカイアクティブがその象徴だそうです。

そう思うと、VEへの移行がスムーズに進むところは、資金力が少ないところが、徹底的に知恵を絞って考えて、実践していくというところであれば、大きな逆転につながっていくのかもしれない。

そう思うと、恐ろしいかなと。。。

 

この2つの流れを考えていくと、結局は共通化技術の奪い合いというところでしょうかね。どこが主導権を握るか?ということが重要であって。。。さらには、自動車がスマホ化していく中では、そのプラットフォームをどこが握るのか?そういう問題もあるしで、興味が尽きない。

 

こういうのを見ていると、基礎技術をきちんと積み重ねて、それを最大限に有効活用していくというのが大事なんでしょう。

 

自動車会社の各社のトレンドや状況についても書かれているのも興味深い。個人的には、ボッシュ、コンチネンタル等のなかなか表に出てこない、キーパーツを握る自動車部品会社の動向も気になります。

ここいらは、今後の投資活動に影響をしますから、注視を続けていったほうがいいのかもなぁ。。。

自動車会社が消える日 (文春新書)

自動車会社が消える日 (文春新書)