ゼロ円ビジネスの罠/門倉 貴史 ~便利になっていくのはありがたいんですけどね~
GoogleやFacebookといったネットサービスや、カード会社の年会費無料のカードとかを考えると、いろいろと無料ビジネスは世の中にある。
AdobeのPDFも見るソフトもフリーですけど、PDFを作るソフトは有料。PDFが拡がるにつれて、そのソフトを買わざるをえなくなるという戦略。
この話を読んでいると、その無料ビジネスというのをふと思い出すと、以前に読んだ「FREE」という本。内容としては結構似ている。
内容が似ているものだから、変わらないとも言えますが。。。
「ゼロ円ビジネス」というのは、心理学的なアプローチともいえる。
「ゼロ円ビジネス」は、心理学の「返報性の原理」をマーケティングの世界に応用したものと言えるだろう。
こうみると、無料で使わせてもらったのだから、また使わないととか、物を買わないとという風に巧みにつなげていく。
そういや、デパートの美術館も「シャワー効果」で階下のものを見ていくというのもありますし。なるほどなと。
ただ、「ゼロ円ビジネス」の弱点は次のところ。
局所的に、あるいは一時的に無料であることが、「ゼロ円ビジネス」が成功するための必要条件となっているのであり、「ゼロ円ビジネス」は多数の追随者が出てきた時点で、ビジネスモデルとしては成り立たなくなるという宿命を背負っているのだ。
「ゼロ円ビジネス」が多いか、それが席巻するとビジネスとして成り立たなくなる。そのときどうなっていくのだろう。普通に考えれば、有料化という流れになっていくのか、それともそこ以外で儲ける仕組みを作っているかのどちらかだろうかなと。
そういうのを考えていくと、今使っているこのブログもそういうことなのかなと思ったりします。。。