Otra célula del cerebro

気が向くままにだらだらと書いていきます。

光武帝〈下〉/塚本 青史 ~なんとか読み終わり~

一気に読み進めて、無事に読み終わり。

感想としては、うーん、力子都と遅昭平の物語にしてしまっていいんじゃないかなと。

力子都がいなくなったら、話が終わりという感じでしたから。しかも、力子都と遅昭平の最後も悩ましいところですし。

ただ、光武帝というタイトルをつけている話なのだから、天下統一するところまで書いてほしかったかなと。

 

最後に、いろいろと愚痴を書くとして、まぁ、空想の物語(SF)と考えて読むと、まぁありかなとも思えてきてはいます。

 

光武帝自体、主体性というのがあんまり見えてこない。むしろ、周り特に馮異の異才ぶりが発揮されすぎていて、その提案のままという感じがしますかね。ただ、概要を光武帝にまで話さずに、すべて任せろというのもなぁ。。。そりゃ、信頼関係があればいいけど、どこか不信感もでてくるわけですし。適度に報告しているような感じにしておかないと厳しいと思うんですよね。

それよりも、功臣筆頭といわれる鄧禹の扱いがあまりにもひどい。ねたみがひどく、活躍できていないとか。そこいらがどうもなと思ってしまう。

馬援もでてこないし。。。

 

ただ、読んでて思うのは、王莽や劉玄のトップに立った人の終わらせ方がだいぶあっさりしているということ。その人たちのあがきがぜんぜんなく、伝聞のような感じでさらっとおわってしまうのもなぁと。

人の地位への配慮というのもあるけども、そこいらがなんかさみしさを憶えてしまいます。

 

うーん、個人的には、呉漢を読んだ後だったので、神がかった劉秀を見たかったんですが。。。

草原の風を読み直そうかな。。。

 

光武帝(下) (講談社文庫)

光武帝(下) (講談社文庫)

 

以下、思ったことをつらつらと。

 歴史小説なのであれば、物事発生の時系列だけは守ってほしいというのが正直なところ。個人的に、その決まったところに対してどういうアプローチで書いていくのか?というのを楽しみにしているところもあるので、ここいらはうーん、極力避けたい。

光武帝自体、36年に公孫述を倒し、中国統一をし、その後41年に郭聖通を廃したという流れがあるのに、それが統一する前に郭聖通を廃したというのはひどいなと。

そうでもしないと、強引に収束させて、物語が終われないというのもわかるけども、そこいらはなんとかならんかったのかなぁと。

 

しかも、郭聖通の扱いもだいぶひどいですからね。そこいらはかなりかわいそうな感じもしてしまいます。

 

情報としては、こちら参照。

光武帝 - Wikipedia

郭聖通 - Wikipedia