謎とき本能寺の変/藤田 達生 ~この首謀者は誰か?は永遠のミステリーなのかも。~
謎多き本能寺の変。
だれが首謀者か?とか、興味多いところです。
ちょうどこの本を読んでいる最中に飛び込んできたのが、2020年の大河ドラマが明智光秀に決定という情報。
どう描かれるのか?興味深いところです。
ちょっと脱線しましたが、本能寺の変の首謀者が誰か?というところに、本書では足利義昭ではないか?と書いています。
足利義昭というと、室町幕府15代将軍であり、将軍としての権力を有効に使えたというのと、その権威を復活させたいという強い想いがあったというのが根拠。
それと、信長に京都を追放された後、鞆の浦にいき、鞆幕府を毛利の後ろだてをもとに組織し、そこから書面をだしたりすることで暗然たる力を発揮していった。
そして、本能寺の時期は、信長が大納言、関白、征夷大将軍の3つのうちどれにでもなってもいいという三職推任問題の最中。
仮に、信長が征夷大将軍を選んだ場合、足利義昭の地位はなくなってしまう。そうなると、足利幕府の再興という道筋はなくなってしまう。
そうなると、足利義昭の取り巻きや、室町幕府が存続し、再興することが正と考える人々がいると、信長が征夷大将軍を選ぶというのは非常にまずい。願っていることが何もできなくなってしまうから。
という風に考えると、明智光秀もどこかで足利義昭から身内に入らないかという誘いを受けたということかと。
もともと明智光秀自体、足利義昭に仕えていたこともあるから、そのつながりが復活したと思えば無理もないのかな?とも。
ただ、信長で大きな地位を得ていた光秀が、足利義昭に通じたのか?というのも疑問。
そこいらに対する説明が少し弱いなと思うところもあります。
この足利義昭首謀者論、気になる点は多々あるけども、面白い目線かなと思います。
自分が足利義昭なら、明智光秀だけでなく、秀吉や家康にも書状を出しておくだろうし。そう考えると、信長の身内から崩壊させるという作戦が漏れていて、それを逆手に取ろうとした秀吉という感もあります。
自分なりに推理するのも楽しいので、ちょっとじっくり考えてみたいかな?とも。 この手の本、いろいろと読み漁っていきたいものです。