歴代征夷大将軍総覧/榎本 秋 ~日本史は奥が深い。。。~
征夷大将軍の歴代の実績を書いてある本。
有名な源頼朝や徳川家康とかは知ってはいますが、他の人はあんまり知らないことが多々。
ただ、学校でならったのは、最初の征夷大将軍は、坂上田村麻呂とならったのですが、実際は大伴弟麻呂という人だそうで。
「誰を最初とするか」は少々ならず難しい問題だが、少なくとも田村麻呂は明らかに違う、と言っていいだろう。
ただ、田村麻呂の人気は非常に高いので、そちらで有名になったのも影響しているようです。
田村麻呂が英雄視され、人気があったのはなぜであろうか。中央においては、「強大な蛮族を征伐したから」ということでわかりやすい。律令政治が疲弊していく中で、彼の功績にすがった、という部分もあるだろう。
大きなことを成し遂げた人がいると、その恩恵にあずかるためにあえて祭り上げていっていく。
特に、傾いているときほどその傾向が強くなる。
そう思うと、もともと令外官といわれている征夷大将軍というものが輝いていくのはそういうのもあるのかなと。
征夷大将軍って、しばらくでてこず、平将門のときにでてきたあと、源平合戦までない。
そのあとは、江戸幕府がほろびるまでほぼあったのを考えると、ある意味武士の力が非常につよくなっていったんだろうなとも。
個人的には、室町時代のことってあんまり知らないことが多いので、室町時代のことを知りたいなと思いつつ、興味深く読んでました。
特に、流れ公方といわれた、足利義材の2度将軍(11代と、12代)になったりとか非常に面白いし、物語になるよなと。12代のときに名前を変えて足利義稙。
こう思うと、追われて一度征夷大将軍をはく奪されたのに、取り戻すとかドラマになりすぎる。
そんなことを考えつつも、この人が明応の政変を起こしてしまって、将軍と幕府の権威をなくしてしまうのだから、皮肉だよなと。。。
日本史は好きでいろいろと調べてるつもりですが、しらないことが多いなぁ。。。