イタリア 24の都市の物語/池上 英洋 ~いつかイタリアにいってみたい~
イタリアの24の都市の物語を読んでいると、各都市にいろんな物語があり、非常に面白い。
翻ってみると、日本も特色はある気がしますが、むしろ、ぱっと見はどこも似たような作りになっていっているような気がします。
違いがあるとすると、ビルの高さや景色や気温といったところ。まぁ、旅行して食事とかしていくと、地域ごとに違いがあるなというのがわかるのですが、よくあるコンビニやファストフードなどを見ると、どこでも安定して存在しているという感じがします。
住んでいけば、いろいろと地域ごとの違いを感じる気がしますが。。。
それに対して、イタリアの都市の特色があるなという印象。写真とかが本書には添えられているのでなおさらです。
街の景観が保たれている理由として、古いものを壊さないことのほかに、その地域の建築家を好んで起用したという傾向が挙げられる。
古いものを残していくのと、その地域で育った建築家が作っていくというのが大事なことなのかな。
民間でやっていくとすると、オーナー企業で地域特色をだすくらいの意識がないとよっぽど難しいだろうなぁ。そして、行政でやろうとすると、説明をつける理由をつくらないとなかなか難しい。
むしろ、地域の文化を大事にするという雰囲気を作っていくことが大事なんだろうなと。
そう思うと、地方分権というのが大事なことなのかもと思えてきます。ただ、地域格差がどんどん大きくなっていくような気もしてしまいますが。
最後に、イタリアと日本の都市の比較。
なんとなくフィレンツェは京都と、ミラノは東京、ナポリは大坂と似ていると言われることがある。筆者はここに、シエナと奈良、ボローニャと名古屋といったペアを加えても良いように思っている。
見たことがないのでなんとも言えないのですが、参考にさせてもらおうかなと。