トラブル未然防止のための知識の構造化―SSMによる設計・計画の質を高める知識マネジメント/田村 泰彦,日本QC学会 ~使えると思うけど、これはなかなか難しい~
SSMとあまり聞きなれない言葉ですが、次の言葉の略となります。
SSM:Stress-Strength Model
SSMとは、製品やシステムに発生する故障・不具合・不安全の発生メカニズム(因果連鎖)の知識を、設計・計画時のトラブル予測・未然防止に活用するために構造的に表現するモデルである。
実際に何をするモデルなのか?
ざっくり書いていくと、起こった不具合を要因分解をして一般解化していき、様々な事例に適用できるようにする。
同じ事例の不具合対策をするのは当然のこと、そこからもう一歩踏み込み、類似事例に対しても対策ができるようにする。そういう取り組みです。
これってなかなかできることではない。個別でできるレベルではない気がします。推進する部署があるのは当然のこと。それを関係者全員ができるようにして、情報を集積していく。
こういう対策のタイプは、仕組みが定着して、さらに、情報がある程度集まるまで成果はでにくい。そこをじっと耐えに耐えて、情報が溜まってくると一気に成果が出始める。
簡単に書いてはいますが、実際にやっていこうとなると非常に難しい。起こった不具合の要因を徹底的に分解して、なぜそれが起こったのか?、どういうケースだと発生するのか?というところまで踏み込んでいかないといけない。
仕事の中で使えればいいかな?と思って、軽い気持ちで読み始めた本書ですが、なかなか個人で使っていくのは難しい。ただ、自分のテリトリーの範囲だけでもやっていったほうがいいのかもしれません。
そういう目線を入れながら、徹底的に発生した不具合の要因を解明していく。応急処置で終わりではなく、そこから一歩も二歩も踏み込んでいく。
それくらいのことをしないと、この手法の狙いどころまでいかないのでは?とも考えています。
うーん、なかなか難しいこと書いてますね。時間は有限。どうやってやっていくかか。。。そこも難題なんだよなぁ。

トラブル未然防止のための知識の構造化―SSMによる設計・計画の質を高める知識マネジメント (JSQC選書)
- 作者: 田村泰彦,日本QC学会=,日本品質管理学会
- 出版社/メーカー: 日本規格協会
- 発売日: 2008/09
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログを見る