経済政策というとお堅い感じがしますが、景気に応じて国の政策がどのようになっているのかがよくニュースになります。
景気が悪ければ、国が積極的に参入したり、規制緩和したり、逆に過熱感がでてきたら引き締めに走ったりしてコントロールをしている感じがします。
そして、昨今言われる成長分野に対して、税金を投入したりすることも。ただ、本書を読んでいるとなるほどなと思うところがあります。
その産業が成長分野かどうかというのは、ただ単にニーズが増えるかどうかではなく、その産業で本当に儲かるかどうかにかかわってきます。そして、本当に儲かるのならば政府に何を言われなくても民間企業は勝手に参入します。
成長分野というのは、結果として成長分野になるのであって、国が指定したから伸びていくわけではない。
ふと考えてみると、楽天が通信業界に新規参入の話がでてたのは儲かるからなんでしょうね。。。そりゃ、規制があるからなおさらか。
儲かるなら
それならなぜ国が成長分野を決めてしまうのか?それが気になります。
成長戦略というとこのような産業政策・計画経済的な発想が出てきやすい背景は政治家と官僚のインセンティブ構造に求められます。成長分野を指定して資金を投入するという政策を実施するのは政治家、そして官僚です。税金で集めたお金を特定の業界に渡すことができるーーーこれほど大きな権力はないでしょう。
成長戦略を指定して、その分野にお金を落とすことで、そこに群がるものに対して権力を発揮するというかなんというか。。。
結局は利権なのか。。。
そうなると、最近いわれる自動運転とかも利権なのかぁ。。。
いや、政治家と企業はある意味つながっているから、その裏の人々にもつながっていく。うーん、奥が深いというかなんというか。。。
そういうのを考えると、成長戦略という言葉がでてくると一旦立ち止まって考えてみる必要があるのかもしれませんね。。。

ゼロから学ぶ経済政策 日本を幸福にする経済政策のつくり方 (角川oneテーマ21)
- 作者: 飯田 泰之
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- 発売日: 2010/11/10
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