薬学教室へようこそ/二井將光 ~薬と飲み物の飲み合わせには十分に注意が必要~
風邪をひいたり、病気になったりするとお世話になる薬。
たまに、薬に頼らずに治してしまうこともありますが、長引くことも多い気がします。お世話になっているのに、薬というものがまったくといっていいほどわかってなかったので、少し勉強がてらに読んでみました。
薬関係といえば、以前に医薬品の本を読んでました。やはり、こういうときに記憶があいまいになったときに、ノートやブログとかに書いておくと、そのときどう思ったのかわかるのがいいですね。
前読んだ本で印象的なのが2つ。1つは、薬というのが世界を変えたというもの(参照:世界史を変えた薬 読了 - Otra célula del cerebro)。もう1つがいまの医薬品の抱える構造的欠陥(一部の薬に収益依存し、その特許がもうすぐ切れる+ジェネリックがでてきている)について書いた本(参照:医薬品クライシス 読了 - Otra célula del cerebro)。
この本は、2つとは位置づけが違って、薬を使う人、つまり薬剤師の仕事を書いてます。もちろん、創薬の話も書いてます。
薬剤師になるには、大学で6年制のコースに進み、さらに国家試験をうけて合格しないといけない。4年制のコースでは国家試験の受験資格がない。
4年制と6年制の違いはなにか?薬学実習とその事前学習で薬剤師としての専門教育があるかないか。薬剤師の資格をとると、病院や薬局等に勤めていける。
ただ、1年目から薬の取り間違い等で問題が起こると、責任が生じる。責任は非常高い。日頃、薬剤師がどういう仕事をしているか、あんまり気にしていなかったのですが、読んでて責任の大きい仕事なんだなと。いや、責任のない仕事なんて、世の 中にないと思ってます。ただ、一つのミスが命に直結するかというと、薬剤師はその確率はだいぶ高いところにいくのだろうなと。
病院で活躍する薬剤師は、現在の高度化した医療現場では、医師、看護師とチームを組んで治療計画(投薬計画)を立てる。医師の診断結果や治療方針をもとに、投薬計画をたてて、実際に患者へ投薬をしていく。常に状態をみながら。薬というのは、治療の主役でもあるのだと思わされます。
それと、最新の薬では、DDSといって、投薬後の薬の出し方をコントロールする技術がでてきているようです。
近所にもっていって、必要なところに必要な分だけ投入する。そうすることで、頻繁に投薬が必要だった場合は投薬のタイミングが伸ばしたり、投薬量を減らすことができる。さらには、薬効があっても水に溶けやすいとか酸に溶けやすいとかでなかなか使いづらい薬でも、DDSの技術を使うと必要なところまで持っていける。
狭心症の薬として使われるニトログリセリンはDDSによって様々な投薬方法ができるようになった薬の代表格だそうです。
こういう技術は、革命的なことだよなぁと思います。ただ、運ぶということがどれだけ難しいか?というのも如実にわかりますし。
こういうのを見ていると、薬剤師という仕事もやりがいのある仕事なんだと思います。患者一人ひとりに対して、全力を尽くしていく。一つの理想なのかもと思います。また、創薬の多くの人を救うというのも世の中を変えうるのでやりがいがあるんだろうなぁと。
そういえば、薬と薬の飲み合わせや、薬と飲み物についても記載されてます。
グレープフルーツで薬を飲んではいけないそうです。グレープフルーツの中に含まれるフラノクマリンというのは、薬物代謝酵素の働きを妨害して、薬の代謝が進まず、投与量を上げすぎたことになるそうです。
コーヒーもだめで、薬によってはカフェインの効能が強く出て、不整脈がおこたり、血圧が上昇したりするそうです。
あと、飲み忘れたからといって、2回分まとめて飲むのもNG。
要は、サプリメントや普段飲んでる薬や飲み物と薬の飲み合わせは薬局の薬剤師さんに相談をしなさいということでした。
今思うと、昔グレープフルーツジュースを二日酔いのときに良く飲んでたけど、たまに頭痛止めとか飲んでたきがする。よく問題おこらんかったなぁ。。。
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