新装版 坂の上の雲 (3) /司馬 遼太郎 ~方向性があっているのがすごいな。~
ついに日露戦争が始まる。
その始まる前に、子規がこの世を去ってしまう。
子規の成し遂げたことを考えると、かなりのボリュームのことを成し遂げていたのだなと思う感もありますが、冷静に考えると、30過ぎでなくなっているわけですからね。。。
この短い期間だからこそ、一気に成し遂げていったといってもいいのかもしれない。
そして、日露戦争開始。
この戦争の戦略が最初から決まっていたのは大きい。
戦略の主眼は短期間にできるだけはなやかな成果をあげ、そのあとは外交でいう心理的契機をとらえて和平にもちこむというものであり、この主眼をはずしてはこの戦争はまったく成りたたないことを、政府要人の全員が知っていた。
このゴールの認識が同じというのは非常に大きい。
たいがいみんな別の方向を向いていたりすることが多いですから、それが原因でぐちゃぐちゃになってしまうことも。
そう思うと、あまりにも強大な相手だったからこそ、そこに立ち向かうためにベクトルをあわせていく必要が。。。
みんな別々の方向を向いていると、うまくいかなくなったり、順調でも欲がでてきてゴールを動かしてしまうこともありますからね。
だからこそ、この方向性があっているというのが非常にいいと思う。
こういうなかなか難しいなぁ。
仕事でもなかなかできないですからね。そう思うと、生きるか死ぬかの覚悟で取り組んでいるからこそ、方向性があったということなのか。
なにはともあれ、どう日露戦争が進んでいくのか?気になります。