シンプルに結果を出す人の 5W1H思考/渡邉 光太郎 ~シンプルで考えるのがいかに難しいな。。。~
いろいろと本を読んだりしていると、分析手法やら仕事の方法について目に行きます。
3CやSWOTやら。。。
ただ、そういうのって実際には活用するタイミングがなかなかない。
コンサルタントのような職種であれば活用することも多いでしょうが、普通に働いている限りではほぼ使うタイミングはない。あるとすると、新しいことを始める際に活用するぐらいかなと。
でも、当初はきちんとやってても仕事が進んでいく上で、実は不十分であったりすることも多いし、慣れてない場合は手法の適用が間違えてしまったりしていることすらある。
分析手法や仕事の方法に学ぶのに時間を使うのであれば、シンプルなやり方を知っておいてそこをベースにしたほうが楽。
本書の5W1H、これはシンプル。
- What(なにを)
- Where(どこで)
- Why(なぜ)
- When(いつ)
- Who(だれが、だれに)
- How(どのように)
- How many,How much(どのくらい、いくらで)
これって、ホウレンソウのときによく言われること。
5W1Hの中で大事なのが、Why。なぜやるのか?
ここをしっかり押さえておく。Whyはどちらかというと、その仕事意義であったり、戦略的なところ。ここを間違えたり、いい加減にしていると、方向性を見失ったりする。
むしろ、Whyをしっかり押さえておけば、Howの戦術はいかようにもなることも。HowはHowで大事なところになるんですけどね。。。
個人的な経験からすると、つまづいたときに”なぜできないのか?”というのを徹底的に突っ込んでいくと、案外大事なことが見えてきたことがあります。
意外なところでつながっていて、まさか!と思ってしまうことも。
シンプルにして、無駄なものをへらしていったほうが動きがはやいことも多いですからね。極力シンプルで動いていく。そういうのが大事なのかも。。。
戦国大名の危機管理 (角川ソフィア文庫)/ 黒田 基樹 ~いかにスムーズに権力移管をするかか。。。~
戦国時代の危機管理とありますが、基本的に内容は北条氏の治世について。
戦国時代の危機管理というと大きく2つ。
- 飢饉
- 外部からの侵攻
この2つを対処をいかにしていくのか?という目線で読んでいくのも面白い。
戦国時代の代替わりがいかに難しいものなのか?というのも書いてあり、それを見ていると、武田信玄が勝頼に3年間は秘匿して力を蓄えろというのがわかる気がしました。
代替わりすると、訴訟が増えたりしていざこざが続く。それは権力をもっているものが変わっていくことに対しての現有勢力と、そこに虐げられていたもののせめぎあい。ここをしっかりまとめておかないと、きたるべき戦いのときに内憂外患の状況に追いやられて行ってしまう。
そういう意味では、3年というのは長いようで短い期間。
基本的に、周りはこの期間にぐだぐだになっていく可能性があると考えれば侵攻したりするわけですから。
それを考えると、代替わりをスムーズにしていくというのもなかなか難しいことなんだなとも思えてきます。いつまでも現役ばりばりでいくのは、本人がいる間はいいのだろうけども、自分がいなくなった後ガタガタになってしまうこともある。それを防ぐために、隠居して、若手に権限を譲っていくという処置をしたほうがいい場合も。
これって、現代にも参考になりそうなことなのかなとも思う。
それにしても、飢饉で自国の経済がまわらくなったら、戦争をしかけて、他国から奪うことなど手を打っているのを見ると、なかなか厳しい状況だなと。
現代でも自分の支持率が下がったら戦をしかけたりしたりするのを見たりしますから、似たようなところがあるのだなと。
そう思うと、人間って進歩ないんだなぁ。。。
清須会議/三谷 幸喜 ~合戦の表現がないのが斬新~
織田信長亡き世界で誰が天下人になるのか?というところで、大事になる話。
戦国時代の話だから、合戦の話がでるかと思いきや、清須会議の始まりから終わりまで。
各シーンごとになっており、各人の考えていることが描写されており、非常に読みやすい。どんどん話が進んでいくのを見ていると、あっという間の内容のように見えるけど、内容としては信長の後継者を決めたり、領地配分を決めたりと非常に面白い。
そういや、この作品映画化されていたのを思い出すと、そういう映像も考えながら作られた作品と思うと妙に理解が進みます。
読んでいると、秀吉のほうが2枚も3枚も柴田勝家の上だったのだなと。
信雄がだめだと思えば、すぐさまに三法師に乗り換えたりと、非常に活動的。
この機を見て敏というか、状況を判断してどんどん手を打っていく。できることをすべてやっておくというのもいい。
領地配分でも、自分の所領である長浜を捨ててでも、京都を抑えにいったりと思うが儘に。やはり、信長のかたき討ちができたかどうかの差が激しいのかも。
こういうのを見ていると、手柄というのが大事になっていくのだろうな。。。
ふと調べてみると、信雄は戦後も生き残っていますからね。優秀だからいいというわけでもないのかなと思ったりします。無害と思われるから生き残るというのもあるのかなと。
クラッシャー上司 平気で部下を追い詰める人たち/松崎 一葉 ~距離をとれたら一番いいんですけどね。。。~
クラッシャー上司。
関わりたくはないけども、人事だけは自分で選べないですからね。いやなら、他部署にいくか、転職するしかない。
本書の事例をみていると、優秀で面倒見のいい人でもなりうるのだなということ。マンツーマン指導ってのは熱心にやっているように見えて、実は部下側に過度な負荷をかけている。この認識を管理職の人はもったほうがいいとすら思えた。
思うに、追い込んで、やらなきゃならない環境をつくっておいて、そこで背水の陣でやりきるしかないんだ!とかかっこいいことを言われますが、そのときに力を出せる人ってそうそういない。
大概、そういう状況になる前にどこか落としどころを探したりして、負荷がかからないようにしていく。
逃げ場をなくすというのは、一見よさそうな感でありつつも、人を追い込んでいってしまうという。。。
まぁ、逃げ場を徐々につぶしていくというのも手ですが、部下に対してはやらないほうがいいんでしょうね。
そもそもそういう状況になってしまうほど、人間関係がおかしいのであったり、仕事に対して前向きになれていないのであれば、そこを直していくべきなんだろうと思う。
まずは、クラッシャー上司につぶされないためにも、次のことを心構えとしておいておこうかなと。
まず、穏やかな態度で話を聞く。話のスピードを少し落として、本人の怒りには一切反論せず、ひたすら言い分に頷きながら、たっぷりと時間を取って傾聴に徹する。
尋ねられたら、事実は事実としてきちっと伝える。ただ、そこに自分の意見を入れない。相手の意見はいくらでも聞く。「なるほど、なるほど」「そうだと確かにこまりますよね」と傾聴しながら、ときに共感も示す。
この受容と傾聴と共感を続けていけば、どんな人でもたいてい興奮が治まっていく。
細かいことに目くじらをたててくるタイプもいますから、うまく付き合うのが大事なんだろうなと。
ついつい反発しがちな自分としては、なかなか難しい。大概は受け入れるようにしているんだけど、どうしても譲れないラインに到達すると反発してしまう。
まぁ、潰れないための自己防衛的な役割があるのかもしれません。
次のタイプは注意がいるのかなと。
真面目で勤勉な自責的な人、メランコリー親和型の人であるほど、不条理な目に遭っても我慢をするし、滅私奉公してしまいやすい。
人間の器を大きくしていくことが大事なのかなと。
人には器がある。器は研鑽を積むことで徐々に大きくなる。その際の「成長箱」のような前向きなストレス反応もあるし、時には器を破壊するようなストレス反応もある。
器を壊すようなストレスだけは受けないようにしていかないとなぁ。。。
クラッシャー上司 平気で部下を追い詰める人たち (PHP新書)
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ゼロ円ビジネスの罠/門倉 貴史 ~便利になっていくのはありがたいんですけどね~
GoogleやFacebookといったネットサービスや、カード会社の年会費無料のカードとかを考えると、いろいろと無料ビジネスは世の中にある。
AdobeのPDFも見るソフトもフリーですけど、PDFを作るソフトは有料。PDFが拡がるにつれて、そのソフトを買わざるをえなくなるという戦略。
この話を読んでいると、その無料ビジネスというのをふと思い出すと、以前に読んだ「FREE」という本。内容としては結構似ている。
内容が似ているものだから、変わらないとも言えますが。。。
「ゼロ円ビジネス」というのは、心理学的なアプローチともいえる。
「ゼロ円ビジネス」は、心理学の「返報性の原理」をマーケティングの世界に応用したものと言えるだろう。
こうみると、無料で使わせてもらったのだから、また使わないととか、物を買わないとという風に巧みにつなげていく。
そういや、デパートの美術館も「シャワー効果」で階下のものを見ていくというのもありますし。なるほどなと。
ただ、「ゼロ円ビジネス」の弱点は次のところ。
局所的に、あるいは一時的に無料であることが、「ゼロ円ビジネス」が成功するための必要条件となっているのであり、「ゼロ円ビジネス」は多数の追随者が出てきた時点で、ビジネスモデルとしては成り立たなくなるという宿命を背負っているのだ。
「ゼロ円ビジネス」が多いか、それが席巻するとビジネスとして成り立たなくなる。そのときどうなっていくのだろう。普通に考えれば、有料化という流れになっていくのか、それともそこ以外で儲ける仕組みを作っているかのどちらかだろうかなと。
そういうのを考えていくと、今使っているこのブログもそういうことなのかなと思ったりします。。。
日本語は「空気」が決める 社会言語学入門/石黒 圭 ~言葉って難しい。。。~
言葉というのは普段何気なく使っている物ですが、非常に難しい。
敬語でも謙譲語や尊敬語の使い分けに悩んだりしますし、自分の言い方の使い分けにも悩むことも。
最近は「自分」はという言い方をしている気がします。あえて主語をもうけずにしゃべる方法もありますが、それも少ない気もするし。
本書を読んでいくと、言葉というのは非常に難しいなという印象。
そして、あえて方言や英語とかで話始めることの意義というのが内緒話であったり、親近感を演出するためとかそういうのがあるのだなと。
複雑で大変なことですが、高度な技術。使いこなせるようにしたいけども、英語とか第二言語苦手だからな。必要に迫られないと一切覚える気もしないんですよね。。。
言葉について。
言語能力というと、つい「正しさ」ばかりが追い求められがちですが、言葉で忘れてはならないのは、正しい知識を持つことではなく、相手にきちんと伝えることです。
言語能力をコミュニケーション能力と考えた場合、じつは「ふさわしさ」と「わかりやすさ」が重要なのではないでしょうか。
言葉自体は、次の組み立てが必要。
4はおいておいても、1~3とくに2,3が大事なこと。
- 文法的能力・・・小さな要素を組み合わせて正しい語や文を組み立てる能力。
- 社会言語学的能力・・・その場の状況に合ったふさわしい表現を選び出す能力。
- 談話的能力・・・前後の文脈をつなげ、一貫したわかりやすい談話を作りだす能力。
- 方略的能力・・・その言語の知識が不十分な時に、それを補うために使う能力。
言葉と言うのは非常に難しい。。。
最適解の技術/鳥原 隆志 ~消去法はあまりつかわないように。。。~
仕事をしていると、ついつい自分の判断が正しいのかな?とか考えてしまうことが多々。
あんまり気にしていないときは、さくっと決めていってしまうのになぜかふと考え込んでしまうことも。
作業的なことであれば、手順化されればその通りにすれば正解となる。特に機械の操作とかは。それ以外のやり方をすればいいこともあるけども、大概は失敗してしまう。
ただ、役職があがるにつれて、マニュアル通りの行動をすると逆に失敗してしまうことも。つまり、答えがあるようで答えがないという。。。
ここいらはカッツモデルで書かれているようです。
単純作業でなく、物事を決めていくような答えのない中で、最適な答えを探すというのはかなり労力が必要。
その際には、消去法でやっていくのではなく、最適な答えとはなにか?というのを考えていくのがいい。
消去法では、どうしてもできないことを探してしまう。そして、減点方式となっていく。日本人らしいといえば日本人らしいかなと。
ただ、加点方式で物事を考えていき、さらに目先の利益でなく、長期目線を加えていくとトータルでどうか?というのが見えてくる。
個人的には、加点方式の考えは結構意識的にするようにはしています。その前に自分がどういうふうにしていきたいのか?というのが先かなと。
上の判断をあおぐのも大事ですが、その前に自分がどういう風にしていきたいか?という案をもっていくのが最も大事なことなのかなと。
最適解を求めていくには、次のステップが必要となります。
- 選択肢を作る
- 選択肢を絞る
- 選択肢から決める
選択肢を作る際には、抜け漏れがないようにしておく。そして、多角的な目線をもって絞っていき、決めていく。
最適解思考は判断に対する自信を与えてくれます。
選択肢を出し切って、そこから絞って決めたという過程がその自信をあたえてくれるのです。
この選択肢を出した時点で抜け漏れがないようにすれば、出し忘れがあったのかな?というのは消えますし。むしろ、それ以外の選択肢が求められて自分が出せなかったとすれば、自分の力不足となりますから。
こう考えると、仕事に全力を尽くして悔いの内容やっていくというのは結構大変。。。